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NTT-ATのRPAツール「WinActor Ver.7.0」、処理速度向上やUI・UX改善を実施

複数シナリオの同時編集をサポートした編集画面「メインモード」を搭載

 NTTアドバンステクノロジ株式会社(NTT-AT)は28日、RPAソフトウェア「WinActor」の新版「同 Ver.7.0」を発表した。ソフトウェアアーキテクチャをフルリメイクし、処理速度の向上やUIの改善などを行っているという。販売は1月30日より開始する。

 WinActorは、NTTアクセスサービスシステム研究所で研究開発された技術をベースに、NTT-ATが製品化した純国産のRPAソフトウェア。WindowsアプリケーションやWebアプリケーションで行うさまざまな操作を「シナリオ」として記録し、自動化することができる。

 今回より提供される「Ver.7シリーズ」では、WinActorが特徴としてきた“現場フレンドリー”の思想をいっそう推し進め、初心者はもちろん、上級プログラマを含めたすべてのユーザーに対し、誰もが使いやすいRPA製品として提供するという。

 その第1弾となるVer.7.0では、当初のソフトウェアアーキテクチャをゼロから見直し、処理速度の高速化を実現した。これにより、デスクトップでの業務自動化のみならず、エンタープライズにおける大規模大量業務処理においても、処理時間を短縮可能となったため、ユーザー企業の業務効率化をいっそう推進できるという。

 また、UIの刷新とUX(ユーザーエクスペリエンス)の徹底改善により、ストレスのない作業環境を実現し、シナリオ生産性を向上させたとのこと。例えば、シナリオ編集画面モードは、洗練さを追求した「メインモード」、従来版を踏襲した「クラッシックモード」、長時間操作でも目に優しい「ダークモード」の3種類から選択可能。「ドッキングウィンドウ」により、ユーザーの好みに合わせた画面レイアウトへのカスタマイズにも対応する。

 このうち「メインモード」では、複数シナリオの同時編集をサポートし、シナリオ間でのコピー&ペースト、複数のシナリオを参照・比較しながらのシナリオ作成となったため、シナリオ作成時やメンテナンス時の生産性が向上するとした。さらに、デバッグ関連ボタンの追加や、エラー時のエラー発生個所の表示方法を改善しており、デバッグの効率性も向上させている。

WinActorシナリオ編集画面(メインモード)のイメージ

 なおVer.7シリーズでは、原則としてVer.5/6シリーズで作成したシナリオの下位互換性を担保するため、利用中の既存シナリオ資産はそのまま活用可能になるとした。

 ライセンスは年間契約のサブスクリプションとなり、価格(税別)は、ノードロックライセンスのフル機能版が90万8000円、実行版が24万8000円。またフローティングライセンス版+ライセンス管理ソフトウェアの形態でも提供され、こちらはオープン価格となっている。

次期版「Ver.7.1」ではローコードエディタなどを提供

 また、2020年度第1四半期にリリース予定の次期版「Ver.7.1」では、テキストエディタを利用してシナリオを開発できる上級プログラマ用シナリオエディタを提供する一方で、プログラミング的要素を極力排除した“超初心者”用のシナリオエディタ機能(ローコードエディタ)も提供。

 加えて、多言語対応、画面の中の文字列を文字としても認識でき、画面をより正確に把握可能にする「スクリーンOCR」、RPAが「いつ」「何をしたか」の事後検証を可能とするエンタープライズユース向けの監査ログ出力などの新機能を予定しているとのことだ。

 今後はさらに、シナリオライブラリなどシナリオ作成環境の充実、クラウド型RPAサービス「WinActor Cast on Call」とのシームレスな連携による既成シナリオの活用、外部クラウドサービスやアプリケーションとの容易な連携環境の提供などを通じて、自動化の適用領域を拡大を図るとした。