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パナソニック コネクト、工場・倉庫内の作業効率を向上させる“カイゼン”支援ソリューション

 パナソニック コネクト株式会社は9日、物流・製造現場の人・モノの動きから作業のボトルネックを可視化し、現場の改善に向けた真因分析を支援する、物体追跡技術を活用した課題発見型カイゼン支援ソリューション「CYTIS(サイティス) Insight for Worker」を提供開始すると発表した。

 「CYTIS Insight for Worker」は、物体追跡技術を活用して現場の人の作業やモノの動きを自動的に検知・可視化することで、作業効率の改善に向けた分析を支援するソリューション。パナソニック コネクトでは、現場改善において、1)可視化、2)標準化、3)最適化――といった課題解決アプローチを提唱しており、「CYTIS Insight for Worker」では、このうち1)と2)を支援する。

 具体的には、画像認識AIなどのセンシングと物体追跡技術を活用し、現場の人やモノの動きを24時間365日体制で自動的に検知・記録。設定したエリア内での滞留時間やエリア間の移動傾向を正確に把握することで、従来は人手と時間を要していた現場の実態把握の負荷軽減を図るという。さらに、特定エリアでの滞在や特定の動きをトリガーとして、作業の開始・終了を自動検知することにより、各現場に応じた時間計測を実現するとした。

物流ラインでのセンシングイメージ
生産ラインでのセンシングイメージ

 また、人・モノの動きに関するデータと、エリア情報や設備稼働データなどを自動で統合し、ダッシュボードに集約・可視化することで、現場の状況を多角的に分析可能にする。例えば、物流ラインにおける梱包作業において、設定したおおよその標準作業時間から乖離した遅延作業を、俯瞰的かつ直観的に把握できるようになるため、作業の無理・無駄・ムラといった課題に対して改善支援を行えるとしている。

物流ラインでの例 - 作業分類の表示例

 なお、ダッシュボード上で課題が特定された箇所や、さらに詳細な分析が必要な作業状況については、クリック1つで該当時間帯の録画映像にアクセスできる。実際の作業の様子を映像で確認することで、データだけでは把握しきれなかった課題の真因を深く掘り下げて特定可能。憶測ではなく事実に基づいた具体的な改善策の検討を促進し、継続的な業務改善サイクルの実現と現場力の向上に貢献するとしている。

可視化ダッシュボードから録画映像の確認イメージ