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NTT-ATのRPAツール「WinActor 7.1.0」、シナリオ開発の生産性向上を支援

 NTTアドバンステクノロジ株式会社(以下、NTT-AT)は24日、RPAツール「WinActor」において、シナリオ開発生産性向上のための機能を強化した新版「同 Ver.7.1.0」を提供すると発表した。同日より販売を開始する。

 WinActorは、NTTアクセスサービスシステム研究所で研究開発された技術をベースに、NTT-ATが製品化した純国産のRPAソフトウェア。WindowsアプリケーションやWebアプリケーションで行うさまざまな操作を「シナリオ」として記録し、自動化することができる。その中でも「Ver.7シリーズ」では、WinActorが特徴としてきた“現場フレンドリー”の思想をいっそう推し進め、初心者はもちろん、上級プログラマーを含めたすべてのユーザーに対し、誰もが使いやすいRPA製品として提供されている。

 その最新版となる「Ver.7.1.0」では、WinActor専用のプログラミング言語によるシナリオ開発機能「WinActor Scenario Script」を搭載した。上級プログラマーが、普段慣れ親しんでいる一般のテキストエディタを使ってシナリオ開発を行えるため、エンタープライズにおける大規模なシナリオ開発現場においても、シナリオ間の差分比較や検索&一括置換などが容易となり、生産性の向上が期待できるという。

 また、クラウド型管理サービス「WinActor Manager on Cloud」管理下において、シナリオダウンロードに加え、新たにWinActorからのシナリオアップロードに対応した。これにより、例えば自宅を含む多拠点間での共同作業でも、チームで同じシナリオを共有・活用するといったことが可能になり、多拠点間でのシナリオ共有の自由度がアップするので、場所に縛られない働き方を支援できるとしている。

 さらに、Webページにある表情報を取得し、複数ページにまたがる場合は順次ページアクセスしながら、取得した表情報を一つのCSVファイルに出力する「テーブルスクレイピング機能」、インターネットを経由してWinActorライブラリを検索し、ダウンロード、評価する「クラウドライブラリ機能」が搭載された。後者については、700種類以上のライブラリをシナリオ開発に役立てられるとのこと。

 加えて、従来の画像認識機能を強化し、スクリーンOCR機能にも対応した。これまでの画像マッチングでは難しかった、画面中の文字列を起点とした操作の記録や実行が容易になり、シナリオの実行精度をより効率的に高められる。

 このほか、「Ver.6」系統の最終版としてリリースされている、「Ver.6.3.0」で提供された新機能が反映された。具体的には、メール本文やHTMLなどの長文に対し、複雑なテキストの加工・抽出・利用を行える「WinActorノート」、複数の探索条件を多段に組み合わせて目的のアイコンやUIを特定し、画面をより正確に把握できる画像認識機能「WinActor Eye」、Firefoxでの操作自動記録などを利用可能だ。

 「Ver.7.1.0」の価格は、ノードロックライセンスの場合、フル機能版が90万8000円、実行版が24万8000円。フローティングライセンスはオープンとなっている。