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NTT-ATがRPAツール「WinActor Ver.7.2.0」発売、初心者向けのノーコードシナリオエディタを搭載

 NTTアドバンステクノロジ株式会社(以下、NTT-AT)は27日、RPAツール「WinActor」の新版「同 Ver.7.2.0」を同日より販売開始すると発表した。

 WinActorは、NTTアクセスサービスシステム研究所で研究開発された技術をベースに、NTT-ATが商品化した純国産のRPAツール。Windowsアプリケーション、Webアプリケーションで行うさまざまなPC操作を「シナリオ」として記録し、自動化することができる。

 今回の新版では、直観的に部品を並べるだけでシナリオを作成できる初心者向けノーコードエディタ「WinActor Storyboard」を搭載した。作業単位ごとにあらかじめ用意された部品「シナリオポッド」を選択して並べるだけの簡単さで、シナリオ作成作業からプログラミング的要素を排除している点が特徴だ。なお、シナリオは従来のフローチャート形式にも変換できる。

WinActor Storyboard画面イメージ

 WinActorでは、標準エディタに加えて、プログラマー向けの開発環境を前バージョンの「Ver7.1」より提供しており、WinActor Storyboardの追加によって、3タイプのシナリオ開発環境の中からユーザーのスキルレベルに応じて最適なものを選択可能になったとしている。

3タイプのシナリオ開発環境

 さらに今回は、クラウド上のコンテンツを閲覧・検索し、標準エディタ向けのライブラリやシナリオ、インストーラ、マニュアルをダウンロードできる「WinActor Brain Cloud Library」の拡充によって、より簡易で効率的にシナリオ作成に対応した。従来のフローチャートで活用できるサンプルシナリオや1600種類以上のライブラリをダウンロードし、簡単にシナリオに組み入れられるとのこと。

 また今回は、WinActor Brain Cloud Libraryから最新のWinActorへのアップデートを容易に行えるようにした。

WinActor Brain Cloud Library画面イメージ

 複数の探索条件を組み合わせ、目的のアイコンやUIを探す画像認識専用ツール「WinActorEye」も改善され、「形状」「指定色」「色分布」に着目した画像検索機能をアイコン認識等に応用させることが可能となった。これを従来の画像マッチングと併用すると、画像認識の精度が向上するという。

WinActorEye

 このほか今回は、Microsoft UI Automationを利用したオブジェクト認識およびChromium版Microsoft Edgeの自動記録モードに対応した。この改善により、オブジェクト認識のカバー率が向上している。さらに、従来の自動記録モードでは指定できず、画像マッチングなどで操作していたアプリケーションに対しても、自動記録を行えるようになった。

 加えて、ユーザーインタフェイス(UI)や操作性の改善、要望の多かった多数の機能の追加により、利便性向上と自動化領域の拡大を実現した。

 NTT-ATでは、こうした新機能により、初心者から上級者まで、幅広いユーザーのスキルにマッチした最適な自動化環境を利用可能になったとアピールしている。