ニュース

NTT-ATのRPAツール「WinActor Ver.7.3.0」、操作結果を確認してから次の操作を行う機能などを搭載

オンラインでの自動アップデートやPower Automate Desktop連携なども利用可能に

 NTTアドバンステクノロジ株式会社(以下、NTT-AT)は7日、RPAツール「WinActor」の新版「同 Ver.7.3.0」を10月18日から販売開始すると発表した。操作結果を確認してから次の操作を行う機能や、アプリケーション・ドライバなどの自動更新機能により、変化する利用環境への適応が強化されたため、メンテナンス性が向上しているという。

 WinActorは、NTTアクセスサービスシステム研究所で研究開発された技術をベースに、NTT-ATが製品化した純国産のRPAソフトウェア。WindowsアプリケーションやWebアプリケーションで行うさまざまな操作を「シナリオ」として記録し、自動化することができる。

 従来、このWinActorのシナリオ作成では、アプリケーションの起動時間などの時間を想定し、各操作の前に待機時間を手動で設定して利用することもあったという。しかしこうした利用法では、環境が変化すると操作タイミングがずれてエラーが発生してしまうこともあったとのこと。

 これに対応するため、新たに提供される画面状態確認機能では、「人間と同じように、ある操作を行ってから次の操作が可能になるまで待って、次の操作を開始する」という動作を行えるようにした。これにより、スリープを使った実行タイミングの調整が不要になったため、動作環境が変わるたびに実行タイミングの調整を行う、といった面倒な作業は不要になる。

画面状態確認機能

 また、WinActor本体、WebDriver、ライブラリ、サブシナリオをオンラインで自動更新可能にしており、運用者の負担軽減を支援する。更新方針としては、「自動更新」「手動更新」「更新しない」を設定可能だ。

 さらには、2022年6月のInternet Explorer(IE) 11サポート終了に向けて、Microsoft EdgeのIEモードでの利用に対応した。Microsoft EdgeのIEモードで開いたページでの自動記録や、シナリオ実行での自動操作を行える。また今後は、現在WinActorでIEを操作しているユーザーに対して、IEを利用したシナリオを他ブラウザに移行するためのサポートツールやドキュメントを提供するなどの、ブラウザ移行支援も提供を予定している。

 他製品との連携では、日本マイクロソフトのRPAツール「Power Automate Desktop」との連携に対応し、例えば、Power Automate Desktopにて、基本的な操作を行う小さな単位のロボットをあらかじめ作成しておき、WinActorによりって務ごとのシナリオとして組み上げるといったことが可能になるので、効率性が向上し、自動化の守備範囲拡大につなげられるとした。

Power Automate Desktopとの連携利用例

 このほか今回は、シナリオに配置したノードや設定情報の概要をドキュメントとして出力する「シナリオドキュメント生成機能」、指定したフォルダの更新やメールの受信など、登録したイベントを監視して、イベント発生時に対応した処理を実行する「イベント監視機能」、Google Workspaceのカレンダーをブラウザで操作するサブシナリオの提供なども行われている。