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サイトビジット、「NINJA SIGN by freee」のサービス名を「freeeサイン」に変更

個人事業主向けの新プラン「スタータープラン」も提供開始

 株式会社サイトビジットは3月8日、ワンストップ電子契約サービス「NINJA SIGN by freee」のサービス名を「freeeサイン」へと変更するとともに、新たに個人事業主向けプラン「スタータープラン」を提供開始したと発表した。同日には、サービス名変更の狙いや「スタータープラン」の概要について説明会が行われた。

写真左から:サイトビジット NINJA SIGN事業部 開発部 部長の横沢大輔氏、サイトビジット 代表取締役の鬼頭政人氏

 「freeeサイン」は、初めての人でも利用可能という、弁護士監修の電子契約サービス。契約書だけでなく、申込書や入社関連書類など幅広い文書の「作成・稟議・送信・締結・保管」を行えるほか、「確実に・すぐに」つながるサポートで利用者・取引先が抱いた不明点をすぐに解決できるとした。

 今回、サービス名を従来の「NINJA SIGN by freee」から「freeeサイン」に変更したことについて、サイトビジット 代表取締役の鬼頭政人氏は、「当社は2019年から中小企業向けに『NINJA SIGN』の提供を開始。昨年4月にバックオフィス向けクラウドERPサービスを展開するfreeeグループに参画した。freeeグループは、『スモールビジネスを、世界の主役に。』というミッションを掲げ、スモールビジネス向けにサービスを展開している。当社では、グループ参画後、freeeサービスとの連携強化を進めてきており、今回、freeeグループのミッションをともに実現していくため、サービス名称を変更する。これは、当社がfreeeグループの一員として、スモールビジネスに向けてよりサービスをとがらせていくという強い意志を示すものとなる。そして同時に、個人事業主に特化した『スタータープラン』を提供開始する。これを機に、当社がfreeeグループの法務領域を広く担い、スモールビジネスにおける法務部マーケットの創出を目指す」と語った。

サイトビジット 代表取締役の鬼頭政人氏

 またサービス名称の変更にともない、サービスロゴについても、freeeグループ各サービスロゴと同じく、ツバメがサービスを象徴するアイコンをくわえるデザインへ変更した。契約業務では多くのシーンで「署名・サイン」することから、「freeeサイン」では、署名を象徴する万年筆を象徴アイコンとしている。

サービス名称とロゴの変更

 新たに提供開始する「スタータープラン」は、1カ月あたり1078円(税込、年額1万2936円の一括払い)で、月10通まで電子署名/電子サイン問わず従量課金なしで送信でき、弁護士・専門家監修の公式テンプレートも利用可能なプラン。スモールビジネスに携わる人々が、より安全かつ簡単に契約業務を行えるようになるという。

「スタータープラン」の概要

 新プランを提供する背景として、一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会 代表理事の平田麻莉氏が、フリーランスの契約実態と課題について説明。「『フリーランス白書2020』のアンケート調査によると、業務委託契約時の取引上のトラブルを経験したことがあるフリーランスの人は45.6%だった。また、その時の契約締結手段は『口頭』が45.5%を占めていた」と、フリーランスは口頭による契約でのトラブルが多く、契約条件の明示ルールの法整備が必要であると指摘する。

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会 代表理事の平田麻莉氏

 「その中で、昨今のリモートワークの普及も追い風に、契約締結の電子化ニーズが高まってきている。最新版『フリーランス白書2022』のアンケート調査では、電子契約サービスを利用しているフリーランスは41.4%となり、電子契約サービスによる契約締結を歓迎するとの回答は8割に達していた」と、スモールビジネス向けの電子契約サービスが市場から求められているとの見解を述べた。

フリーランスの契約締結の方法
フリーランスの電子化に対する考え方

 今回の「スタータープラン」は、こうしたフリーランスや個人事業主などスモールビジネスの契約業務を支援するために開発した電子契約サービスとなっている。サイトビジット NINJA SIGN事業部 開発部 部長の横沢大輔氏は、「スタータープラン」の最大の特徴として、弁護士・専門家監修の公式テンプレートを利用できる点を挙げ、「業務委託契約書や守秘義務契約書(NDA)、請求書、領収書を始め、動産売買契約書、金銭消費貸借契約書、建物使用貸借契約書、駐車場賃貸借契約書、委任状、債権譲渡契約書など、個人事業主がよく使うテンプレートを約30種類用意している。弁護士・専門家が監修しているため、細かい設定などは必要なく、利用開始とともに使うことができる。テンプレートの種類はニーズに応じて、今後、順次拡充していく」としている。

サイトビジット NINJA SIGN事業部 開発部 部長の横沢大輔氏

 このほかの機能として、自身の印鑑を登録・オリジナル印鑑画像を作成できるマイ印鑑機能や、押印パターン設定、契約書ステータス管理、検索項目の設定、入力項目検索、フリーワード検索、PDFテンプレートなどの基本機能を備えている。

 また月10通の送信数には、電子サイン送信だけでなく電子署名も含まれており、電子帳簿保存法・電子署名法のどちらにも対応できる。さらに同社では、メールとチャットですぐに相談できる点をアピールした。

 「スタータープラン」の利用料金は年額一括払いとなり、1アカウントあたり年額1万2936円。個人事業主専用プランとなるため、法人は契約できない。