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BIPROGY、オープン勘定系システム「BankVision」のAPI公開・連携サービスを強化
2025年8月20日 11:44
BIPROGY株式会社は19日、オープン勘定系システム「BankVision」のさらなる価値向上に向けた取り組み「BankVision2.0」の第二弾として「BankVision サービスGW Plus」とAPI連携サービス「CX Linkage」を提供開始した。
これらの機能により、BankVisionにおけるAPI公開をさらに容易に実施できるようになり、開発効率とスピードの向上を実現する。また、銀行内部と外部サービス間の連携をスムーズに行うことで、開発生産性および顧客利便性の向上や、APIエコノミーの構築が可能となる。
BIPROGYは、現在の銀行業界では、従来の店舗対応に加え、非対面チャネルの利用増加や、エンベデッドファイナンス(組込型金融サービス)活用による金融サービス提供の拡大が見込まれ、外部チャネル・サービスとの連携がより重要になってきていると説明する。こうした状況下、BIPROGYは2018年4月から稼働しているオープンAPI公開基盤「Resonatex」に加え、BankVisionと外部チャネル・サービスとの柔軟な接続を実現するサービスとして、BankVision サービスGW PlusとCX Linkageを提供する。
BankVisionは、柔軟性を備えたアプリケーション設計とオープンプラットフォームの採用により、勘定系APIを容易に公開できる。今回さらに、BankVision サービスGW Plusによりゲートウェイサービスに公開機能を拡充することで、既存の勘定系プログラムに手を加えることなくWeb APIとしてフロントシステムに公開できるようになる。これにより、BankVisionのAPI公開における開発負荷をさらに軽減する。
また、BankVision サービスGW Plusに加えて、API連携サービスのCX Linkageを活用することで、開発負荷をさらに軽減できる。フロントシステムと勘定系システムの中間に位置するCX Linkageが各APIの統合や制御を行うことで、各システムとの接続における差異部分や修正箇所を吸収できる。これにより、勘定系システムおよび各システムの改修負荷軽減が図れることから、より容易なシステム連携を実現できる。
さらに、CX Linkageはエンドユーザー側の更新や動きを察知し、各チャネル・サービスに自動的に連携できる。各チャネルを横断した顧客アプローチを実現することで、金融機関の顧客接点強化やエンゲージメント向上に貢献する。
BankVision サービスGW PlusとCX Linkageは、株式会社鹿児島銀行に採用され、すでに稼働を開始している。両サービス導入により、既存勘定系プログラムの活用が可能となり、対応スピードの向上および開発負荷が軽減されるほか、フロントシステム連携時における開発負荷の軽減や、デジタルチャネルを通じたCXおよびエンゲージメントの向上といった効果が期待されるという。
BIPROGYでは、BankVisionのさらなる価値向上に向けた取り組み「BankVision2.0」として、第一弾のBCP対策の高度化、サイバーセキュリティ対策の高度化、第二弾のAPI連携サービスの機能強化に続き、今後は生成AIの活用など、新技術の取り込みについても検討していくとしている。