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Sansanの契約データベース「Contract One」、契約を俯瞰的に管理する3つの新機能を開発へ

 Sansan株式会社は18日、契約データベース「Contract One」において、3つの新機能を開発すると発表した。1)契約ツリー、2)契約状況判定、3)カスタム台帳――の3機能によって、企業における俯瞰(ふかん)的な契約管理を可能にし、法務部門の業務効率化と全社的な契約情報の活用を後押しするとしている。

 Contract Oneは、あらゆる契約書をデータ化しクラウド上での一元管理を可能とする契約データベース。新機能では、大量の契約情報から関連性のある契約群を自動でひも付けするとともに、各契約の有効性を判定し、案件ごとの正確な契約状況を俯瞰的に確認して、契約の有効性や期限を容易に把握できるように支援するという。

 新機能のうち1)契約ツリーは、Contract Oneで契約書をデータ化するだけで、「基本契約」を親契約、「秘密保持契約」や「覚書」などを子契約として自動で判別してひも付け、契約ツリーとして関連性を可視化する機能。これを利用することで、各書類を個別に管理することで発生していた、契約状況の不正確な理解や、契約更新漏れ、不必要な更新による追加費用の発生などを防止できるとした。

 Sansanでは、原材料の高騰などにより、部門横断で契約見直しが必要になった場合でも、対象の契約群を瞬時に洗い出して、関連情報を加味しながら的確に判断できると、その効果を説明している。

 2)契約状況判定は、データベース化した契約情報から、契約終了日や自動更新の有無、更新期間を自動で読み取り、各契約のステータスを「契約中」「契約終了」に自動で分類する機能。終了日の記載がない場合は「契約終了日記載なし」、契約終了日が経過しているが自動更新の定めがあるもの、すなわち意図せず自動更新されている可能性がある契約書は「契約終了日を経過、自動更新が有り」と表示される。担当者は各ステータスを確認後、契約を終了するか再締結するかを判断し、不明確な取引を適正化できるという。

 最後の3)カスタム台帳は、任意の検索条件を「タブ」に保存する機能。これまでは、Contract Oneを立ち上げると、閲覧権限のある契約書すべてが一覧で表示されていたが、カスタム台帳を活用すると、「タブ」をクリックするだけで、必要な契約情報を一覧で確認できるようになる。契約先名やタイトルなどの定型項目に加え、細かな取引条件で絞り込んだ一覧を作成可能なため、Contract Oneを立ち上げるだけで、各担当者の業務に必要な情報を迅速に確認して、効率的に案件管理を行えるとのこと。

 なお1)と2)は2024年2月に実装予定。3)は2024年の春を予定している。