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BIPROGY、建物設備の管理業務効率化とライフサイクルコストの最適化を支援するソリューションを提供
2025年8月19日 13:46
BIPROGY株式会社は18日、建物や設備の管理業務を効率化し、ライフサイクルコストの最適化・削減を支援する「中長期保全計画・予算実績管理ソリューション」を提供開始した。
保全計画とは、建物やインフラなどの資産を長期間にわたって良好な状態で維持するために、将来にわたる修繕や改修の計画を立てることを指す。建物の部位ごとに修繕の時期や費用を予測し、中長期で計画的に保全を行うことで、資産価値の維持やコストの削減を目指す。しかし、建物の管理会社やオーナーにとっては、設備の耐用年数や点検記録、故障履歴などの情報が分散し、中長期工事の計画や作業管理が煩雑であることが課題となっている。
こうした課題に対して、中長期保全計画・予算実績管理ソリューションを利用することで、管理会社やオーナーは、自動作成される中長期保全計画から優先すべき工事を選定でき、工事実績のフィードバック情報から工事計画の見直しの判断ができるなど、業務の効率化やライフサイクルコストの最適化・削減を図れる。
BIPROGYは、施設や資産に関する情報を一元的に管理し、建物設備管理全体を可視化する統合型ワークプレイス管理システム「Archibus」を2018年から提供している。中長期保全計画・予算実績管理ソリューションは、Archibusの正規認定パートナーである株式会社アイスクウェアドが拡張機能として開発した中長期工事計画モジュールに、BIPROGYのArchibus導入支援サービスを組み合わせた形で提供する。
中長期保全計画・予算実績管理ソリューションをArchibusと併せて利用することで、管理会社やオーナーは、自動作成される中長期保全計画から優先すべき工事を選定でき、工事実績のフィードバック情報から工事計画の見直しを判断することも可能になる。これにより、ライフサイクルコスト予算の最適化と不要な保全コストの削減を実現する。
建物の管理会社は、建物のオーナーへの保全提案時の業務を効率化でき、耐用年数表や故障履歴などの各種データとのひも付けにより、建物設備に関する必要な情報を設備台帳から迅速に抽出できる。また、中長期保全計画を利用した年度予算計画の策定やオーナーとの方針検討資料に必要なグラフや集計表、類似提案や過去の見積もりなどを効率的に準備できるため、オーナーへの適切な保全提案が可能となる。
建物のオーナーは、保全計画、工事管理に関わる業務を効率化できる。設備リストや更新サイクルなどの設定により、中長期保全計画を自動的に策定できるほか、他のシステムで管理している情報も取り込めるため、年度予算計画や工事計画を容易に策定できる。オーナーは、前倒しや先送りなどの予算の平準化や工事計画の調整、工事の進捗管理を効率的に行えるため、保全提案内容の評価や工事管理の省力化が可能となる。適切な保全計画策定により、中長期的な建物資産価値の維持・向上につながる。
BIPROGYは、建物の管理会社やオーナーの建物設備管理業務を効率化し、建物の価値向上と収益向上を実現することで、建物設備の安全性を高め、生活者が安心して施設や設備を利用できる社会を目指すとしている。