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ドコモ、低遅延クラウドの提供拠点に東北・東海・北陸・中国・四国の5拠点を追加

7月1日よりサービス名称を「docomo MEC」へ変更

 株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は12日、同社のネットワーク網と接続したクラウドサービス「ドコモオープンイノベーションクラウド」の提供拠点を拡充すると発表した。6月末までに、東北・東海・北陸・中国・四国の5拠点を追加し、低遅延でドコモのネットワークを利用可能な範囲を全国へ拡大する。また、同サービスの名称を7月1日より「docomo MEC(ドコモメック)」に変更することもあわせて発表した。

 「ドコモオープンイノベーションクラウド」は、ドコモ5Gコアネットワーク内にクラウド基盤を構築し、低遅延・高セキュリティを実現するMEC(Multi-access Edge Computing)サービス。2021年12月に開始した、法人向けのスタンドアローン(Stand Alone)方式による5Gサービス(以下、5G SA)にも対応しているため、今後実現する、ユースケースごとに最適化されたネットワークとかけ合わせることで、必要な場所で利用用途に適したさらに低遅延・高セキュリティなネットワークを利用可能になるという。

 サービスはすでに、東京・神奈川・大阪・大分の4拠点で提供されているが、今回は新たに、東北・東海・北陸・中国・四国の5拠点において順次サービスを開始する。これによって新規拡大拠点の地域の企業は、現在利用可能な拠点よりも近いところを選択可能になるので、より低遅延の通信を行えるとのこと。

 また新規5拠点では、次世代MEC試験環境「Beyond-MEC」で先行活用している新基盤「Compute D」を提供する。このCompute Dは、仮想マシンインスタンス単位で契約・利用でき、基盤内部の高いネットワーク性能や高性能GPUを活用して、高速かつ低遅延のデータ処理を実現可能な点が特長だ。なお、基盤ソフトウェアとしてはOpenStackを採用している。

 サービスの申し込みはまず、中国拠点から受付を開始しており、東北・東海・北陸・四国の4拠点についても、6月末までに順次受付を開始する予定。価格は、基本サービスが6050円(税込)から。