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NEC、小規模ネットワーク向けの一体型ローカル5G基地局「UNIVERGE RV1000」シリーズを発表

 日本電気株式会社(以下、NEC)は20日、小規模ネットワーク向けのローカル5G基地局として、基地局の無線部(RU)と制御部(CU/DU)を1つの筐体内に収めた、オールインワンモデルの一体型小型基地局「UNIVERGE RV1000」シリーズ2機種を発表した。

 4.7GHz帯に対応したスタンドアローン型(SA)基地局「UNIVERGE RV1200(以下、Sub6一体型基地局UNIVERGE RV1200)」を2022年3月から、28GHz帯に対応したノンスタンドアローン型(NSA)基地局「UNIVERGE RV1300(以下、ミリ波一体型基地局UNIVERGE RV1300)」を2022年度第1四半期から販売する。Sub6一体型基地局UNIVERGE RV1200は、現在日本で使える4.6~4.9GHz対応の一体型基地局としては、初の製品になるという。

Sub6一体型基地局UNIVERGE RV1200
ミリ波一体型基地局UNIVERGE RV1300

 UNIVERGE RV1000シリーズは、基地局の無線部(RU)と制御部(CU/DU)を1つの筐体内に収めたオールインワンモデルで、Sub6一体型基地局UNIVERGE RV1200ではA4サイズまで小型化を実現。一体型とすることで、従来の分離型基地局と比べて導入費用を50%以下に抑え、導入しやすい価格設定とした。

 従来の分離型基地局ではRU、CU、DUを設置し、それぞれの間の接続を行う必要があったが、UNIVERGE RV1000シリーズはシステム構成がシンプルなため、迅速なネットワーク構築が可能となる。さらに、製品を組み込んだシステムに対して、必要に応じて新たな一体型基地局のみを追加するだけで、容易にシステムを拡張できる。また、屋外設置も可能な防塵/防水性能(IP65)を備えているため、場所を問わずに設置できる。

 NECでは、Sub6一体型基地局UNIVERGE RV1200と5Gコアを組み合わせた「Sub6スターターパック」を498万円から、ミリ波一体型基地局UNIVERGE RV1300とEPC(LTEを収容するコアネットワーク)を組み合わせた「ミリ波スターターパック」を669万円からの価格で提供する。Sub6スターターパックには、UNIVERGE RV1200に加え、UPF(ユーザーデータ処理装置)、5Gクラウドコア(1年間利用料含む)などの基本機能一式が含まれる。「ミリ波スターターパック」には、UNIVERGE RV1300に加え、EPCなどの基本機能一式が含まれる。

 UNIVERGE RV1200の装置単体は98万円、UNIVERGE RV1300の装置単体は498万円(EPCソフトウェア含む)で提供する。導入後にシステムを拡張する場合には、装置単体を追加で購入することで、費用を抑えたシステム拡張が可能となる。

 また、Sub6スターターパックには、NECが運用支援するマネージドサービスの追加が可能で、マネージドサービスを合わせて導入することで、5Gネットワークのアラート検知やインシデントへの対応、保守手配・復旧対処といった運用に関する支援の利用が可能となる。Sub6スターターパック+1年間のマネージドサービスは合計798万円から。

 NECでは、2025年度までに両製品累計1000システムの提供を目指す。