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1年間で300以上の新機能や改善を提供――、日本オラクルがOCIの最新アップデートを紹介
2021年4月7日 06:00
日本オラクル株式会社は、OracleのクラウドサービスOracle Cloud Infrastructure(OCI)の製品アップデートに関する定例説明会を3月26日に開催した。日本オラクル株式会社のテクノロジー事業戦略統括 ビジネス開発推進本部 本部長の佐藤裕之氏が説明した。
2020年のアップデートサマリー
最初に2020年のアップデートサマリーを佐藤氏は説明した。1年間で300以上の新機能や機能強化があったという。
まずは「柔軟性の向上」。CPU数とメモリ容量をカスタマイズできるAMD Romeベースの「Flexible E3コンピュート・シェイプ」(現在はAMD Milanベースの「E4シェイプ」もリリース)を佐藤氏は紹介した。
次はセキュリティ。この分野については、設定管理を監視して是正する「Oracle Cloud Guard」、最初からセキュアな環境を作ってセキュリティを最大にする「Oracle Maximum Security Zone」、データベースの中のデータを守る「Oracle Data Safe」を佐藤氏は紹介した。
Oracle Databaseの分野では、Exadataに永続メモリを搭載した「Exadata X8M」のクラウド版「Exadata Cloud Service X8M」を佐藤氏は紹介した。そのほか、JSONデータに特化したAutonomous Database「Autonomous JSON Database」や、オンプレミスでOCIを使う「Cloud@Customer」に向けた「Dedicated Exadata Infrastructure」も登場した。
大規模データについてのサービスも2020年に一気に拡充したという。例として佐藤氏は、ETLの「OCI Data Integration」や、ストリーミング処理の「Stream Analytics for OCI」、データサイエンティスト向けの分析ツール「Big Data Science」、Oracle Database以外のデータもOracleのSQLで操作する「Cloud SQL」を紹介した。
そのほか、ハイブリッド&マルチクラウドや、HPC、クラウドネイティブソリューションの取り組みを紹介。さらに、MicrosoftとのパートナーシップによるAzureとの相互接続や、「オンプレミスでやっていたことを、あえてノンマネージドで提供している」という「Oracle Cloud VMware Solution」が紹介された。
2020年12月から2021年2月の主要アップデート
続いて、2020年12月から2021年2月の主要アップデートを佐藤氏は解説した。この3か月で、65以上の新機能や機能強化があったという。
まず、「Oracle Database 21c」がリリースされ、OCIでも「Oracle Database 21c for Cloud」がリリースされた。
新機能がいろいろある中でも、佐藤氏はまず「AutoML」を紹介した。データサイエンティストの生産性を向上させるもので、「究極の目標は、データサイエンティストでなく素人でもでも機械学習ができるような環境を作りたい」と佐藤氏は語った。また、Oracleでの機械学習機能は、データをためるOracle Databaseからデータをコピーすることなく、その中で分析できることが特徴とした。
もう1つ紹介されたOracle Database 21cの機能が「ブロックチェーンTable」だ。ブロックチェーン技術を使った暗号化テーブルで、「ごく簡単にいうと、変更できないテーブル」と佐藤氏。改ざん不能でその証明が可能だという。
管理機能でもさまざまな拡充があった。その中で佐藤氏は、今後提供予定のものとして、APM(Application Performance Monitoring)の機能を紹介。データベースだけでなくアプリケーションも含めてどこがボトルネックになるかを確認して、システム全体でボトルネックを可視化するものだと説明した。
データベースの管理機能としては、ほかのクラウドも含めてOracle Databaseをクラウドから管理する機能を、順に拡充しているという。
セキュリティについては、前述した「Oracle Data Safe」を紹介。オンプレミスや他クラウドでのOracle Databaseのサポートも始めているという。
MySQLのマネージドサービス「MySQL Database Service」においては、分析を高速化する「HeatWave」が登場した。Oracle Labsの研究結果を活用した、クエリが速くなるアクセラレーターで、検証ユーザーから高い評価を得ているという。
そのほか、2月にグローバル発表されたエッジクラウド「Roving Edge」も佐藤氏は紹介した。MILグレードのケースに入った機器によりOCIテナントをエッジに拡張するもので、クラウド上で構成してデバイスに格納し、それwおエッジに展開する。ネットワークにつながらないところや、クラウドに行くレイテンシーももったいないところで使うことを想定しているという。なお、日本でのリリースは未定。
2020年12月から2021年2月に発表された国内事例
2020年12月から2021年2月の間に発表された国内のOCI導入事例も、いくつか佐藤氏は紹介した。
平田タイルは、市場把握のためのデータ活用ツールとしてOracle Cloudを採用。可視化ツールとしてAnalytics Cloudを、そのインフラとしてAutonomous Data Warehouseを使っているという。
オープンエイトは、自然言語処理と画像解析で動画を生成する「Video BRAIN」のプラットフォームとしてOracle Cloudを採用。もともとAzureを使っていたが、フロントエンドにAzureをそのまま使いながら、バックエンドの処理をOracle Cloudに移したという。
スクロールは、通販やeコマースの受注業務の基幹システムをクラウドに移行した
NTT西日本は、「地域創成クラウド」のデータベースクラウド基盤に、Exadata Cloud@Customerを採用した。
ラクラスは、SaaSの人事クラウドサービス「Tokiwagi」のインフラとしてOracle Cloudを採用。Exadata Cloud Serviceなどを使っているという。
エディオンは、東京と大阪のリージョンでDR構成を組んで、店舗、本部、在庫、物流などの基幹システムを移行しているという。
オカムラは、データ分析の基盤としてADW(Autonomous Data Warehouse)のクラウドを採用したという。