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チケットぴあ、基幹システムのDB環境刷新にあたりOracle Exadata Cloud Serviceを選定

繁忙期や閑散期にあわせてリソース使用量を調整、運用コストの適正化を図る

 日本オラクル株式会社は13日、ぴあ株式会社が、チケット販売や興行管理を行う基幹システムのデータベース環境刷新にあたり、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)上で提供されるデータベースサービス「Oracle Exadata Cloud Service」を採用したと発表した。なお、新環境への移行は2023年1月を予定している。

 ぴあの基幹事業であるオンラインチケット販売システム「チケットぴあ」では、年間7500万枚を取り扱うチケッティングビジネスなどを展開しており、チケットの在庫管理、興行管理、検索情報管理、取引情報管理、精算管理などを行っている。こうした業務を支える基幹システムのデータベースとして、同社では現在、Oracle Database環境をオンプレミスで稼働させているが、同社では次のステップを見据えて、データベース環境の刷新を検討していた。

 その検討にあたっては、チケット発売時のアクセス集中などによる、システムへのアクセス量の変動に備えるため、アクセスピーク時の性能、高い可用性および安定性を実現できるインフラ環境であることを要件としたほか、コストの最適化も重視したという。

 具体的には、繁忙期や閑散期に合わせてリソース使用量を調整することで、運用コストの適正化が図れることを期待し、パブリッククラウドへの移行を検討。変動要素の大きいビジネスにも適用できる柔軟性の高さを要件として事前検証(PoC)を行った結果、Oracle Exadata Cloud Serviceが、ぴあの期待する要件を満たしていることが確認された。

 さらにぴあでは、性能面に加え、「Oracle Real Application Clusters(RAC)」による高い可用性、安定性、およびOCIが持つセキュリティ機能も評価し、Oracle Exadata Cloud Serviceの採用を決めたとのことだ。

 あわせて今回、既存のデータベース環境からOracle Exadata Cloud Serviceへのデータ移行については、オラクルの移行ソリューションをクラウドサービスとして利用できる「Oracle Cloud Infrastructure GoldenGate」(以下、GoldenGate)を採用している。

 なお、クラウド移行のPoC、OCIの導入・移行支援は株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)が行い、他システムとOCIとを接続するネットワークには、IIJの「IIJクラウドエクスチェンジサービス for Oracle Cloud Infrastructure FastConnect」が採用された。

 一方で日本オラクルのコンサルティング部門が、このプロジェクトの計画フェーズ向けに、クラウド移行のフィジビリティ・スタディ、「Oracle Cloud Infrastructure GoldenGate」でのデータ移行検討支援、PoC支援を提供した。実行フェーズにおいても、方式設計、技術ガイドおよびレビュー支援のサービスを提供しており、プロジェクト全体の品質向上や利用企業の技術習得に貢献したとしている。