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キヤノンITS、ISDNサービス終了に伴うインターネットEDIへの移行に対応する「EDI-Masterシリーズ」新製品
2018年6月5日 12:21
キヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)は5日、EDI製品「EDI-Masterシリーズ」の新製品として、「全銀協標準通信プロトコル(TCP/IP手順・広域IP網)」に対応した、「EDI-Master B2B for BANK TCP/IP-Client Ver.9」および「EDI-Master B2B TLS-Accelerator」を発表した。
NTT東日本とNTT西日本では、公衆交換電話網のIP網移行(PSTNマイグレーション)により、2024年にはISDNサービスの提供終了を予定しており、電話回線を使った従来型の企業間電子商取引(EDI)を利用している企業は、インターネット回線を使ったインターネットEDIへの移行が必要となっている。
こうした状況に対して、一般社団法人全国銀行協会(全銀協)では、電話回線を使った「全銀手順」や「全銀TCP/IP手順」などの従来型に代わる通信手順として、インターネット対応の新たな通信手順「全銀協標準通信プロトコル(TCP/IP手順・広域IP網)」を2017年5月に制定しており、キヤノンITSではこのプロトコルに対応した新製品として「EDI-Master B2B for BANK TCP/IP-Client Ver.9」「EDI-Master B2B TLSAccelerator」の提供を開始する。
「EDI-Master B2B for BANK TCP/IP-Client」は、多数の導入実績がある全銀TCP/IP手順のクライアント製品で、今回のバージョンアップにより「全銀協標準通信プロトコル(TCP/IP手順・広域IP網)」に対応した。価格は7万8000円(税別)。発売日は6月29日。
「EDI-Master B2B TLS-Accelerator」は、従来型の全銀TCP/IP手順対応システムを、全銀協標準通信プロトコル(TCP/IP手順・広域IP網)に対応させることが可能な、TCP通信を暗号化できる中継サーバーとして機能する製品。既存EDIシステムと同一筐体・別筐体いずれの構成も可能で、既存EDIシステムの変更を最小限に抑えながら、インターネットEDIへの対応を実現する。
WindowsのほかLinux(Red Hat Enterprise Linux)にも対応し、仮想環境対応、冗長構成対応により障害に対して堅牢なシステム構築が可能。システムをDMZ上に配置することで、接続先システムと社内LANシステムとの直接接続を防ぐことができる。
運用管理はブラウザーベースで行うことができ、全銀TCP/IP手順だけでなく、HTTPやメールプロトコル(POP3・SMTP・IMAP4)などのSSL/TLS化されていないTCP/IPベースの通信手順をSSL/TLS暗号化する用途にも対応する。
EDI-Master B2B TLS-Acceleratorの価格(税別)は、Windows版が20万円から、Linux版が60万円から。発売日は6月5日。