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ジュニパー、IPAとの800GbE相互接続伝送実証実験や“AI-NATIVE NETWORKING PLATFORM”を展示

Interop Tokyo 2024会場レポート

 最新のICT技術やソリューションを体験できるイベント「Interop Tokyo 2024」の展示会が、6月12日から14日まで、千葉県千葉市の幕張メッセで開催された。

 ジュニパーネットワークス(Juniper)と独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、前年に続き、800GbE相互接続伝送実証実験を実施していた。そのほか、それぞれのブースで展示していた。

ブース間で800Gbpsのトラフィックを実験、秋葉原との400G長距離伝送も

 800GbE相互接続は、会場のJuniperのブースとIPAブースの間を、800GスイッチのJuniper QFX5240-64OD対向で、400GBASE-FR4×2の800GbEで接続するというもの。その間をテスターで800Gbpのトラフィックを流す。

 さらに今回は同時に、IPAブースからIOWN APNを通してIPAの秋葉原UDX拠点へも、400G回線での長距離伝送を実験した。

 ブースでの説明によると、AIのために400G NICによるインターコネクトを構成する場合には、リーフスパインスイッチで800Gの構成も可能になるとのことだった。

 なお、Juniper QFX5240-64QD(QSFPスイッチ)/OD(OSFPスイッチ)は、出展社製品を表彰する「Best of Show Award」の「ネットワークインフラ(AIインフラ/データセンター)部門」でグランプリを受賞した。

JuniperとIPAによる800GbE相互接続伝送実証実験(IPAブースより)
800GbE相互接続の構成(IPAブースより)
JuniperブースのQFX5240-64OD
ここから400G×2が出ている
IPAブースのQFX5240-64OD
キーサイトの800Gテスター
L1で800Gbpsのスループットが出ている

Juniperはキャンパス/データセンター/WANの自動化について展示

 Juniperのブースは、それを含め、「AI-NATIVE NETWORKING PLATFORM」をテーマに展示していた。これは「AIのためのネットワーク」と「ネットワークのためのAI」の両方を含む。

 分野としては、キャンパス(エンタープライズ)、データセンター、WAN(通信事業者)の3つに分かれる。QFX5240-64ODはデータセンター分野に含まれる。

「AI-NATIVE NETWORKING PLATFORM」

 WANの分野では、AIと自動化によるWANを管理/運用する「Paragon Automation 2.0」について展示していた。

 プランニング、オーケストレーション、アシュアランス、最適化のサイクルのための製品。1.0はそれぞれ別製品になっていたが、最近リリースされた2.0は1つの製品で実現しているという。

Paragon Automation 2.0

 キャンパスの分野では、3月にリリースされたMistの「Marvis Minis」について展示していた。

 MistのWi-Fiアクセスポイントに、仮想的なクライアント(PCやスマートフォンなど)を立ち上げ、そこからDHCPからDNSルックアップ、アプリケーションの通信など実際のクライアントを模した通信を定期的に事項することで、ネットワークの動作を確認するものだ。これにより、例えば夜中にネットワークに変更を加えたときなど、始業時間になってユーザーが実際にネットワークを使う前に、確認ができるという。

 なおMarvis Minisは、「Best of Show Award」の「ニューウェーブ部門」で準グランプリを受賞した。

 Mistについては、クラウドNAC基盤の「Juniper Mist Access Assurance」についても展示していた。いわばRADIUSサーバーをMistのクラウドに置くようなものだ。Azure ADやOctaなどの外部IdP(IDプロバイダー)と連携できるほか、RADIUS認証の情報で社内リソースのアクセス権限をかけるマイクロセグメンテーションを実現できるという。

 なおMist Access Assuranceは、「Best of Show Award」の「セキュリティ(暗号/認証/ID管理)部門」でファイナリストまで進んだ。

MistのMarvis Minis
Mist Access Assurance