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NICT、CUREの新機能「Watcher」などをデモ 新しい「NOTICE」についても展示
Interop Tokyo 2024会場レポート
2024年6月18日 12:45
最新のICT技術やソリューションを体験できるイベント「Interop Tokyo 2024」の展示会が、6月12日から14日まで、千葉県千葉市の幕張メッセで開催された。
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)のブースでは、サイバー攻撃統合分析プラットフォーム「Nirvana改」や、サイバー攻撃観測・分析システム「NICTER」、セキュリティ情報融合基盤「CURE」、Web媒介型サイバー攻撃対策プロジェクト「WarpDrive」などを展示していた。
「CURE」のカスタム通知機能「Watcher」をデモ
特に、セキュリティ情報融合基盤「CURE」について、6月11日に発表された新機能であるカスタム通知機能「Watcher」をデモしていた。
CUREは、さまざまなサイバーセキュリティ関連情報を集約し、横断して分析するためのプラットフォーム。ただし、それらの膨大な情報を企業や組織がどのようにセキュリティ向上に生かすかが課題となっていた。
それに対して今回の新機能のWatcherは、自組織に関する情報を登録しておくことで、その情報がCUREに現れたときに通知してくれるという機能だ。設定できる情報は、IPアドレス(IP Addr)、ドメイン名(Domain)、ハッシュ値(Hash)、メールアドレス(Email)、キーワード(Tag)の5種類。
2023年秋に大型アップデートしたWarpDrive
WarpDriveも、前回のInterop Tokyo 2023の後の2023年10月に大型アップデートがなされた。ユーザーが「攻殻機動隊 SAC_2045」シリーズの世界に没入して遊びながら現実社会のセキュリティやITの知識を学べるゲーム機能「訓練プログラム」が追加されている。
新しい「NOTICE」についても展示
総務省やNICTなどによる、ID・パスワードに脆弱性のあるIoT機器をインターネット経由で調査するプロジェクト「NOTICE(National Operation Towards IoT Clean Environment)」についても、NICTブースで初めて展示されていた。
NICTでは、NICT法の一部改正にともなってサイバーセキュリティ対策助言等業務を新設し、2024年度から新しい「NOTICE」を開始した。新しいNOTICEでは、ID・パスワードだけでなく、ファームウェアの脆弱性やマルウェア感染についても調査範囲を広げた。
そのほか、若手セキュリティイノベーター育成プログラム「SeccHack365」修了生作品も展示されていた。