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キーワードは「クラウド」と「大規模」、教育機関の導入事例まとめ
2011年は教育機関における導入事例が多い1年となった。主に「仮想化」「クラウド」に関するもの。学生・教員が利用するため、大規模となる傾向にあったのが興味深かった。本稿では、教育機関の導入事例に絞ってニュース記事をまとめる。
- 北海道の各公立学校が共同利用する校務支援システム、ネットワンが構築
- 東京電機大、大学全体のICT基盤刷新に「Vblock 300」を採用
- 千葉工大、ITスペシャリスト育成のための演習用クラウドを構築
- 徳島大学が「Salesforce Chatter」を採用、約1万1000名の全学生・教職員で活用へ
- 北海道大学アカデミッククラウド、サーバー管理に「HDE Controller」採用
- 徳島大学、ハイブリッドクラウドを活用したNECの大学向けICT環境を採用
- 富士通のスパコン「PRIMEHPC FX10」が東京大学情報基盤センターに採用、1.13ペタFLOPSを実現
- 法政大学、日立のクラウドソリューションで学内クラウド環境を実現
- 千葉工大、クラウド型VDIによる理工系専門の学習環境を構築
- 北大、国内最大規模の学術クラウドシステムを11月1日に提供
- 東京電機大学、千住キャンパス開設を機にICT基盤をクラウド化
- 九州大、学生演習用の仮想デスクトップ環境を構築~日立が支援
- 東北大の東日本大震災アーカイブシステム、日本IBMが構築へ
- 東北大学の未来科学技術共同研究センター、韓国製セキュリティスイッチ「SGシリーズ」を導入
- 弘前大学で1万人が利用するプライベートクラウド、ネットワンが構築
- 千葉市、176校で8000台のシンクライアント環境を構築~全教職員・生徒学習用に
- NEC、立命館大学へ約4500台のシンクライアントシステムを導入~年間消費電力量の50%削減を見込む
- 北海道大学で構築中の大規模学術クラウドにXenServerを採用
- 東京工科大学、プログラミング実習向けのクラウド環境を拡大~ハイブリッドクラウドを導入へ
- CTC、東京農工大学の教育用情報システムをクラウドで刷新
- 国士舘大学、学内ICTを全面クラウド化~Microsoft製品を採用
- 金沢工大、日本IBMの支援を受けクラスルーム端末にデスクトップクラウドを活用
- 宮崎大学医学部附属病院、Android端末による電子カルテシステム環境を構築
- 名古屋大学、キャンパスネットワークの管理基盤にデルのサーバーとiSCSIストレージを導入
- 日体大、「HP MultiSeat Computing」を図書館のPCエリアに導入
VDIの事例も目立つ。2010年は“VDI元年”と言われたが、こうした大規模な事例が過渡期を経て普及期の到来を感じさせる。それ以外にも面白い事例があった。特に興味深かったものをいくつかピックアップしてみよう。
■千葉市がシステムを集中管理、市内176校がVDIで利用
千葉市の事例。市が小中特別支援学校176校のシステムを集中管理。学校からはシンクライアントでアクセスする。生徒7万7000人、教職員4300人ほどに対してシンクライアントは8000台と台数を削減している。市が集中管理するため、教職員自ら運用しなくて済むのもポイントだ。
システム概要 |
■東京電機大、電子図書も借りられる図書館
東京電機大の事例。2012年春に千住キャンパスを開設するにあたり、既存キャンパスも含めIT基盤を統合。プライベートクラウドを実現した。その際、図書館に全キャンパスの図書を一覧できる「バーチャル図書館」を構築。丸善、DNPの電子図書館サービスと連携し、電子図書の閲覧・貸出に対応するのがポイントだ。
バーチャル図書館 | 千住キャンパス |
■北海道大、大規模学術クラウドを構築
北海道大の事例。大規模学術クラウドを構築するため、日立のプラットフォーム製品やVMwareの仮想化ソフトなどを導入した。スーパーコンピュータとともに運営される大規模学術クラウドは学外からも利用できる。
2011/12/26 06:00