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本格的な幕開けを感じさせるデスクトップ仮想化まとめ
デスクトップ環境をセンターで集中管理し、シンクライアント端末などに画面転送する仮想デスクトップ。セキュリティの向上やクライアントPC管理コストの削減といった効果がうたわれてきたが、いよいよ業界での動きが激しくなってきた。IDC Japanによれば、2015年には2010年の4.4倍となる8425億円の市場規模に成長する見込みだ。
活発さを裏付けるかのように、事例も増えてきた。特に地方自治体や教育機関での事例は規模も大きく、まさにデスクトップ仮想化の本格的な幕開けを感じさせる。
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背景にあるのは、仮想化ソフトベンダーの技術革新と、それに伴うサービスの増加だろう。iPadをはじめとする仮想デスクトップを試したくなるようなデバイスの増加も起因しているかもしれない。
以下、仮想ソフトベンダーの戦略と、2011年になって急増したデスクトップ仮想化サービスをまとめてみる。
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一方、デスクトップ仮想化で懸念材料となるのがパフォーマンスだ。特に動画系の画面転送にはまだ改善の余地があるという声を聞く。しかし、この辺りの問題も次第に解決されていくのではないかと見ている。注目されるのは、富士通研が開発した仮想デスクトップ向けの高速表示技術だ。圧縮方式をうまく使い分けることで、データ通信料を大幅に削減するというもの。CAD画像圧縮技術も開発しており、いよいよCADなどの重いグラフィック処理にも仮想デスクトップを適用できる時代が訪れようとしている。
今後はこうした技術が次々と確立されることだろう。また、XenDesktopのベンチマークなどもベンダーから公開されるようになった。導入検討のために必要な情報も提供されるようになり、また実績も増えてきた昨今、デスクトップ仮想化に踏み切る頃合いかもしれない。ITRの試算では、デスクトップ仮想化のコスト削減効果は5年で3800万円に上ると報告されている。