東京電機大、大学全体のICT基盤刷新に「Vblock 300」を採用
東京千住キャンパス |
Vblock 300導入後のシステム概念図 |
東京電機大学(TDU)は、基幹ネットワークのICT基盤として、仮想化・クラウド基盤パッケージ「Vblock 300」を導入した。2012年4月の東京千住キャンパス開校に伴って進める、大学全体の情報インフラ刷新の一環として、外部データセンターにプライベートクラウドを構築する。構築を担当したのは、キヤノンITソリューションズ株式会社(キヤノンITS)とネットワンパートナーズ株式会社(NOP)。
2012年4月に東京千住キャンパスを開校するTDUでは現在、大学全体の情報インフラの刷新を進められている。Vblock 300は、ICT基盤の仮想化で抱えていた「事前検証作業」「機器のチューニング」「業務アプリのマッチング」などの時間・コスト面の課題を解決するために導入された。
従来から全学生・教職員向けに提供されていた「メールシステム」「メールセキュリティシステム」「学内のWebシステム」「Webファイルシステム」「ネットワークセキュリティ」「ネットワーク認証システム」「マネジメントシステム」「バックアップシステム」「無線LANコントロール」のICT基盤をVblock 300で刷新し、新キャンパスを含めた全キャンパスで利便性・運用性・拡張性の向上を実現。加えて、Vblock 300によるサーバーの仮想化とプライベートクラウド化により、従来のサーバースペースを75%削減、消費電力を約65%削減するという。
Vblock 300は、CiscoのIAサーバー「Unified Computing System」、仮想スイッチ「Nexusシリーズ」、EMCのストレージ「VNXシリーズなど」とVMwareの仮想化ソフト、ならびに統合管理ツールを組み合わせた事前検証済みパッケージソリューション。
キヤノンITSとNOPが共同でTDUに提案し、2011年7月に採用決定。8月下旬からプロジェクトがスタートした。11月にはVblock 300をデータセンターに導入し、2012年1月の仮稼働、4月の本番稼働に向け、構築作業が進められている。ネットワークインフラの構築、アプリを含めたシステム全体の移行とプロジェクト管理をキヤノンITSが担当し、Vblockの導入をNOPが担当する。
TDUでは今後、Vblock 300によるプライベートクラウド環境に、各部門・学科で独自運営されているキャンパス内のサーバー集約を検討。東京千住キャンパス(工学部・未来科学部)、埼玉鳩山キャンパス(理工学部)、千葉ニュータウンキャンパス(情報環境学部)、東京小金井キャンパス(中学校・高等学校)のサーバー・ネットワークも統合し、大学全体での電力・CO2削減を進める方針。