関連記事インデックス
3.11以降の「事業継続」、IT業界の動向まとめ
3月11日に発生した東日本大地震は、事業継続のあり方にも一石を投じた。広域災害が現実のものとなって企業はいま、データの保護や業務の継続をいかに実現するべきか。心構えから実際のサービスまで、3月11日以降の事業継続に関するニュースをまとめてお伝えする。
■3月
ラックが「組織的な対応体制」「災害時に業務を継続する方法」「情報犯罪対策」に関してまとめたWebコンテンツを公開。
■4月
被害の全容が見えぬ中、ITにおける心構えや相談窓口などがいち早く用意された。まず何をすべきなのか。インフォコムとMBSDが発表したサービスも、その問いに答える内容のものだった。
■5月
この頃になると、具体的なバックアップやディザスタリカバリ、コンサルなどのBCPサービスを開始する企業が。差し迫った電力問題もあったため、この辺りの動きは早かった。
- NTT西、「Bizひかりクラウド」で3種のBCPサービスを開始
- 日本マイクロソフト、クラウドなどを活用したBCP対策支援策を強化~コンサルサービスも提供
- NTTコムウェア、クラウド型「事業継続/節電ソリューション」を順次提供
- 日本オラクル、データセンターなどでの節電支援を強化
- ソフトバンクテレコムと韓国KTが合弁会社設立、釜山にデータセンターを設置
■6月
具体的なサービスとして多かったのは、事業継続計画(BCM)の支援サービスと仮想デスクトップサービスだ。特に仮想デスクトップサービスは地震後に実際に活用され、一定の効果を示したこともあり、かなりの勢いを見せた。そのほか、ビデオ会議やグループウェアも有事のコミュニケーションツールとして訴求された
- サイオス、無料で事業継続相談を受け付けるWeb・電話窓口を開設
- 日本ユニシス、Microsoft LyncベースのUCソリューションを最大3カ月無償提供
- NRIと日本マイクロソフト、企業の事業継続を支援する仮想デスクトップソリューション
- サイボウズ ガルーン新版が発売、輪番操業やサマータイムに対応
- ENEOSグローブ、XenDesktopとHyper-Vによるデスクトップ仮想化環境を導入
- EMCジャパン、震災で直面したIT-BCPの課題と対策を説明
- EMCジャパン、最短3カ月でIT-BCPの実装プランを策定するサービス
- 震災後の注目キーワードは「事業継続」「節電」「復興支援」~NTTデータ
- KDDI、統合型クラウドサービスブランド「KDDI MULTI CLOUD」
- ビットアイルがクラウド提供基盤を強化~東京サイトを4倍に拡張、大阪サイトも開設
■7月
緊急時には、ITインフラの保全を後回しにしてまずは避難を優先させる。三陸海岸地域に伝わる「津波てんでんこ」と同様の考え方がITにも必要と説いたシマンテックの提案が印象的だった。「その場合も必要最低限の業務を継続できるITインフラを構築すべし」という提案だった。鍵となるのは「モビリティ」や「ポータビリティ」、そしてクラウドを活用したデータ保存などだ。
2011/8/16 06:00