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ワークスアプリケーションズ、大手企業向けクラウドERP「HUE」のAI機能を強化

 株式会社ワークスアプリケーションズ(以下、WAP)は8日、大手企業向けクラウドERP「HUE」の最新版をリリースしたと発表した。業務の自動化を支援する複数のAI機能を新たに搭載したという。

 「HUE」は、日本の大手企業向けに開発されている国産ERPパッケージ。2200社以上の導入実績の中で、各社から受けたさまざまな要望を、個別アドオン/カスタマイズなく標準機能に取り込んでいるため、高い機能網羅性を実現している点が特徴という。今回のアップデートでは、入力・確認・判断といった実務プロセスにAIを組み込むことで、利用者が操作を意識することなく、業務の効率化と精度向上を同時に実現できるようにしている。

 例えば、膨大な情報を高速処理し、自由な指示で会計データを可視化する「分析AI」を搭載しており、残高照会・月次決算などに適用可能。また、人の判断が求められる場面で候補と判断材料を提示してくれる「意思決定支援AI」は、入金消込やワークフローといった場面で人の判断を支援する。

 さらに、経理業務に特化した自動補完機能である「入力支援AI」や、Excelやメールなどの企業データと「HUE」の情報を統合し、業務全体に対する支援を提供する「推論提案AI」も搭載した。

 WAPによれば、これらのAIは「HUE」の内部に組み込まれており、ERPの画面操作やレポート作成などの場面において、利用者が操作を意識しなくても業務が前に進むように設計されているとのこと。

 なお新機能はすべて、Microsoft Azureを基盤に、Azure OpenAI Serviceを活用して提供されており、Microsoft 365 Copilot上で自然言語による指示を出すだけで、ERPデータの検索や整形、定型業務の自動実行が可能になると、WAPではその特徴を説明している。