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トレンドマイクロ、VMware NSXとの連携に対応した「Deep Security」

VMware vCloud Airでも利用可能に

 トレンドマイクロ株式会社は30日、サーバーセキュリティ対策製品「Trend Micro Deep Security」において、新版「同 9.5」を2015年1月7日より受注開始すると発表した。ヴイエムウェアの製品・サービスとの連携機能が大幅に強化されている。

 Deep Securityは、脆弱性対策、ファイアウォール、ファイルやレジストリの変更監視、セキュリティログ監視、ウイルス対策など、サーバーのセキュリティに求められる多様な機能を1つに統合したセキュリティ対策製品である。

 今回の新版では、ヴイエムウェアのネットワーク仮想化製品「VMware NSX」との連携にいち早く対応した。VMware NSXのようなネットワーク仮想化製品を利用する場合は、物理ネットワークの設定に縛られない柔軟性が必要になるが、Deep Security 9.5を利用することにより、ネットワークの伸縮性、柔軟性に適応したセキュリティ構築を実現するという。

 VMware NSXでは、セキュリティ対策を定義する範囲を各仮想マシン(VM)単位にまで最小化できる特徴を持つ。Deep Security 9.5を導入することで、万一サーバーに不正侵入されても、VMware NSXにて定義される各VM内に被害を抑えることで、ほかのVMへの被害拡散を防止できるようになった。

 さらにVDI環境の運用時などには、ウイルスを検出した各VMを一時的に隔離セグメントに自動隔離してウイルス検索・駆除などを実施し、復旧後に元のセグメントに戻すといった運用も可能になる。従来は、ウイルス感染したサーバーの対処として、IT管理者により工数のかかる手作業で対応していたが、こうしたVMware NSXとの連携による自動対策を行うことで、セキュリティ運用上の課題を低減するとした。

 それ以外では、ヴイエムウェアの仮想サーバー管理ソフト「vCenter Operations Management(VCOPS)」との連携により、Deep Securityで保護されているVMから検出されたインシデント情報を、VCOPS上で可視化できるようになった。また、VMware vSphereを基盤とするクラウドサービス「VMware vCloud Air」上のVMでも、Deep Securityのエージェントが稼働可能になっている。

 このほか、Deep Securityエージェント Linux版へのリアルタイム検索機能の実装、Red Hat Enterprise Linux 7、AIX 7.1、Oracle Unbreakacble、CloudLinux、Debianへの対応といった強化が行われた。

 トレンドマイクロでは、Deep Securityについて、2015年1年間で15億円の売り上げを目指すとしている。

石井 一志