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トレンドマイクロ、Deep SecurityなどのAzure対応を強化

仮想サーバーの縮退時にセキュリティ設定を自動削除可能

 トレンドマイクロ株式会社は12日、総合サーバーセキュリティ対策製品「Trend Micro Deep Security」と、クラウドストレージ向けデータ保護ソリューション「Trend Micro SecureCloud(TMSC)」の2製品において、Microsoft Azure環境との連携を強化すると発表した。

 Deep Securityは、脆弱性対策、ファイアウォール、ファイルやレジストリなどの変更監視、セキュリティログ監視、ウイルス対策といった、サーバーのセキュリティに求められる機能を1つに統合して提供する、サーバーセキュリティ対策製品。仮想サーバーの増加に応じて、あらかじめ設定したセキュリティポリシーを自動適用する機能を備えており、クラウドサービスの特性である可用性を損なわずにセキュリティ運用を行えるという。

 今回は、Deep Security バージョン9.5 サービスパック1において、Microsoft Azureと連携するためのクラウドコネクタ機能を実装した。これにより、仮想サーバーの減少をDeep Securityが自動的に認識し、Deep Securityの管理マネージャ上から、減少したサーバーのセキュリティ設定を自動削除するようになった。これによって、仮想サーバーが減少した際に発生していた、管理者による手動でのセキュリティ設定削除が不要となり、仮想サーバーの増減が頻繁に行われるクラウド環境において、管理者のセキュリティ運用負荷を軽減するという。

 またMicrosoft Azure上の仮想サーバー情報を、管理ツール「Deep Security Manager」の管理コンソール上で一元的に可視化し管理可能になった。Deep Securityにより保護されていないものも含めたMicrosoft Azure上の全仮想サーバーを、Deep Securityの管理コンソール上で確認できる。

 一方のTMSCは、クラウドストレージへのデータアクセスを「鍵」で管理し、セキュリティポリシーに適合した仮想サーバーからのみ、データへのアクセスを行えるようにする、データ保護ソリューション。同時に、クラウド上のデータをボリューム単位で暗号化する機能を備えており、新版のバージョン3.7より、Microsoft Azureにも対応する。

 また新版では、データデバイスにアクセスする仮想サーバーの安全性を、より細かく確認できるようにした。仮想サーバーにインストールされているDeep Securityエージェントの設定状態を確認し、鍵の配信の可否を決定することにより、データアクセスの安全性がさらに向上するとのこと。

石井 一志