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ServiceNow、Now Platform最新版「Washington, D.C.」の日本語版をリリース

生成AI機能の強化により生産性向上と価値促進を加速

 ServiceNow Japan合同会社は、2024年最初のアップグレードとなるNow Platform最新版「Washington, D.C.」の日本語版をリリースした。4月3日に行われた記者発表会では、同社の生成AIへの取り組みや最新版のコンセプト、および主な機能強化ポイントについて説明した。

 ServiceNowでは、Now Platformのメジャーリリースを年2回行っており、今回の「Washington, D.C.」は、2023年にリリースした「Utah」「Vancouver」に続く、今年最初のアップグレード版となる。「Washington, D.C.」では、新しいNow Assist for IT Operations Management(ITOM)AIOps、Now Assist仮想エージェント機能強化、およびServiceNow Impact AI Acceleratorsによって、AIにおけるServiceNowのイノベーションを拡張し、組織の生産性向上とAI投資による価値促進を加速するという。

Now Platformのリリースサイクル

 ServiceNow Japan 常務執行役員 COOの原智宏氏は、これまでの生成AIへの取り組みについて、「当社は、昨年6月にNow Platformの生成AI機能としてNow Assistを発表したが、それ以前から積極的に生成AI領域への投資を行っている。2017年から7年間にわたり、さまざまな世界的AIイノベーター企業と戦略的M&Aを実施し、その機能をNow Platformに組み込んできた。また2018年から、生成AIおよび用途特化型LLM(大規模言語モデル)に関する70以上の研究成果を公開し、革新的な研究とイノベーションにより、顧客に対して目的に応じた生成AIソリューションを提供してきた。そして、ユースケースにひも付いた生成AI機能を直接業務へ組み込むことで、速やかな価値実現を支援している」と説明した。

ServiceNow Japan 常務執行役員 COOの原智宏氏

 「Now Platformでは、顧客のビジネス上の課題を、デジタルワークフローを通した業務のデジタル化によって解決している。今後は、これに生成AI機能を組み込むことで、プラットフォームに蓄積された非構造化データを活用しながら業務のボトルネックを改善し、新たな業務のあり方をプラットフォーム側から創出していく。このサイクルを回すことで、業務の自動化を超えて、継続的な業務改善までをワンストップで実現することが可能になる」と、生成AIにおける今後の展開について述べた。

Now Platformに生成AIを組み込むことで継続的な業務改善をワンストップで実現

 今回の最新版「Washington, D.C.」のリリースコンセプトについては、「インテリジェントな自動化」「シンプルなエクスペリエンス」「拡張性とスケーラビリティ」の3点を挙げた。「インテリジェントな自動化」では、インテリジェンスを活用した自動化により、ビジネスの隅々まで生産性向上を推進する。「シンプルなエクスペリエンス」では、直感的で一貫性のあるシングル・プラットフォーム上で組織・部門を連携し、AIによるさまざまな分析・支援を提供する。「拡張性とスケーラビリティ」では、迅速かつ効果的で正確なサービスの提供によりアジリティ(俊敏性)を高め、短サイクルでの業務改善を推進する。これによって、幅広い業務領域を全社横断的にカバーできるプラットフォームへと進化したとしている。

「Washington, D.C.」の新機能ハイライト

 「Washington, D.C.」の新機能ハイライトでは、ServiceNow Japan マーケティング本部 プロダクトマーケティング部 部長の古谷隆一氏が、「Now Assist for IT Operations Management」、「Sales and Order Management」、「Platform Analytics」、「Security Posture Control」の機能概要を紹介した。

ServiceNow Japan マーケティング本部 プロダクトマーケティング部 部長の古谷隆一氏

 「Now Assist for IT Operations Management」については、実際にデモを交えて解説。「この機能では、生成AIが提供する明瞭な自然言語によって、専門用語が多用されたアラート内容を簡素化して表示する。アラートとインシデントを分析し、オペレーターに重要なコンテキストを提供することで、運用チームが問題をよりよく理解し、迅速に問題を解決できるようにする。また、汎用LLMにアクセスすることなく、専用に構築された用途特化型LLMを活用することで組織のオペレーション・データを保護する」という。

「Now Assist for IT Operations Management」の画面イメージ

 「Sales and Order Management」は、販売機会の管理から更新まで、顧客ライフサイクル全体を単一のプラットフォームで管理する営業・受注向けの新機能。見積もりを迅速に設定し、素早くシームレスに受注につなげることで、セールスサイクルを加速する。また、注文の分析とフルフィルメントを自動化し、サイクルタイムを短縮して収益向上を支援する。そして、単一プラットフォーム上で、プロセスを簡素化し、カスタマーエクスペリエンスを向上させ、成果を加速させることで、組織がより密接に連携した販売エクスペリエンス(セールスエクスペリエンス)を構築できるようサポートする。

「Sales and Order Management」の機能概要

 「Platform Analytics」は、プラットフォーム全体で統一された分析とレポーティングエクスペリエンスを提供する。複数のデータ入力を単一のわかりやすいエクスペリエンスに統合したデータ可視化とダッシュボードをシームレスに作成し、より迅速でスマートな意思決定を行うことができる。また、有意義でパーソナライズされたタイムリーな情報をNext Experienceのワークスペース内で直接表示し、Workflow Studioとのシームレスな連携により、アクションを開始する条件ベースのトリガーを作成できる。さらに、カスケードフィルタによる多対多のフィルタリングをサポートし、素早く簡単にデータの絞り込みを実現する。

「Platform Analytics」の画面イメージと機能概要

 「Security Posture Control」は、組織のIT資産におけるセキュリティ・ツールの適用範囲ギャップを可視化する機能。エンドポイントプロテクションエージェントの欠如など、組織のインベントリやセキュリティポリシーのギャップを可視化できる。また、アセットにおけるサイバーハイジーン(IT衛生管理)のギャップを修正する対応ワークフローを自動化。重要な脆弱性や設定ミスのある機器など、リスクの高いアセットの組み合わせを検出し、優先順位を設定することができる。