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ServiceNow、開発者のコラボレーションを強化したNow Platformの最新版「Xanadu」をリリース

 米ServiceNowは現地時間10日、同社サービスプラットフォーム「Now Platform」の最新版となる「Xanadu」リリースを発表した。

 Xanaduリリースでは、開発者のコラボレーションを強化してアプリケーションを迅速に構築するとともに、生産性とオペレーションの回復力を強化、インテリジェントでパーソナライズされたエクスペリエンスを推進するとしている。

 開発者のコラボレーション強化では、新しいIDE(統合開発環境)が、開発チーム間のコラボレーションを強化し、イノベーションを推進すると説明。開発者は、業界標準の開発ツールとワークフローの効力を通じて、ServiceNowアプリをコードで素早く作成し、数分で修正できるとしている。

 ServiceNowのIDEは、開発を飛躍的に加速し、開発者とServiceNowのSME(Subject Matter Experts:当該分野のエキスパート)が円滑にコラボレーションできるようにする。ユーザーは、ソースコードの管理されたアプリケーションを使用して、開発業務の構築と拡張を迅速に開始できる。

 生産性とオペレーションの回復力強化では、ServiceNowのアプリケーションポートフォリオ管理(APM)を拡張したエンタープライズアーキテクチャが、組織が業務のあらゆる側面を簡素化し、コストやリスク、冗長性を削減できるよう支援する。ITチームとビジネスの戦略目標との整合性を高め、支出の最適化と無駄の最小化、コンプライアンスの強化、データプライバシーの管理強化、イノベーションの市場投入期間の短縮を支援する。

 IT Operations Management(ITOM)において再定義されたAIOpsアプローチは、イベント管理(Event Management)を使用するITチームが、CMDBの成熟にかかわらず、より効果的にアラートを充実させ、グループ化し、エスカレーションし、マッピングされた可視化によって影響をよりよく理解することを支援する。このアプローチにより、組織を混乱させるテクノロジー問題を予測・防止するための強力な方法が提供され、サービスの中断に関係なく従業員の生産性を維持できるようになる。このソリューションはまた、ITOM向けNow Assistを通じて、生成AIを活用したインシデントおよびアラート分析を補完し、ITチームが複雑なアラートメッセージを迅速かつ容易に理解できるようにする。

 ITOM向けのサービスリライアビリティ管理は、組織の技術サービスのパフォーマンスを明確に可視化することで、アプリケーションの問題や停止の解決を迅速化する。サービスリライアビリティ管理により、サイトの信頼性を担当するエンジニアとアプリケーションチームは、中央管理者に頼ることなく、独自のオンコールスケジュールを設定して、サービスレベル指標と目標を調整し、アラートを自律的に管理できる。障害が発生した場合、ITチームとアプリケーションチームは問題を迅速に特定して対処でき、コラボレーションとAIOps評価の改善により、MTTR(平均復旧時間)を20%短縮できるとしている。

 インテリジェントでパーソナライズされたエクスペリエンスの推進では、従業員センターの誘導型セルフサービス(Guided Self-Service)が、ナレッジワーカー、フロントワーカー、デスクレスワーカーを含む従業員が、ITやHRを含む各部門にまたがる支援を得るための新しい方法を提供する。この直感的な体験は、休暇などの時間管理、コンピューターのアップグレード、福利厚生など、最も頻繁に寄せられる質問に対して、迅速で正確、かつパーソナライズされた回答を提供する。また、ガイド付きセルフサービスは他にも、ServiceNowがプレイブックや意思決定テーブルのようなプラットフォームの中核機能を活用して、顧客に的を絞ったソリューションを迅速に提供する活用法もあるとしている。