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両備システムズ、AWSとクラウドサービスを活用した新規ソリューション開発の事業拡大に向け連携強化

 株式会社両備システムズは9日、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社(以下、AWS)と、両備システムズのパッケージクラウド利用推進および、クラウドサービスを活用した新規ソリューション開発の事業拡大に向けた連携強化を発表した。

 両備システムズでは、以前からクラウドサービスを活かした開発ビジネス、サービス提供、クラウドネイティブな技術者育成に取り組んでいるが、昨今のデジタル推進、クラウド利用の拡大・加速化、デジタルトランスフォーメーション(DX)に伴い、顧客からもクラウド化のニーズが一層高まっていると説明。また、短納期・低コストでのシステム開発を実現するためには、クラウドの活用は必要不可欠なものとなっているが、一方で自治体、教育、医療機関といった顧客はICT人材が不足しており、クラウド利用およびDX推進のメリットを享受できない課題も抱えているという。

 こうした顧客の要望を、より迅速に実現するための一手として、AWSとの連携強化に至ったと説明。両備システムズのAWS事業計画にAWSからの支援を掛け合わせ、AWS利用の拡大を推進すると共に、両備システムズのブランドコンセプト「ともに挑む、ともに創る」を顧客と共に実現していくとしている。

 両備システムズでは、2024年度からの自治体システム標準化対応・ガバメントクラウド利用の本格化を見据え、全社の情報集約・調整および関連新ビジネス企画を行うガバメントクラウド戦略室を新設した。公共分野、保健・健診分野における自治体パッケージのガバメントクラウドへのリフトを推進し、ガバメントクラウド移行の推進を通じて、ビジネスの拡大を図る。

 また、同社の福祉分野、文教分野向け自治体パッケージにおいて、AWSへのクラウドリフト・シフトを行うべく検討・開発を進める。

 こどもに関するデータ連携プラットフォーム「こどもの杜」をはじめとした新規ソリューションの開発など、官庁、民需分野におけるオファリング開発にも注力し、社会課題の解決と利用者に寄り添ったDXビジネスを推進していく。

 両備システムズで提供している、自治体専用の総合行政ネットワーク(LGWAN)からクラウドが利用可能となるクラウドゲートウェイサービス「R-Cloud Proxy」や、LGWANとインターネット間でファイル共有が可能となる「R-Cloud FileShare」の拡販を図る。

 また、両備システムズではAWSによる開発だけでなく、セールスフォース・ドットコムの「Salesforce」や、サイボウズの「kintone」といったクラウドサービスを利用した開発も行っているが、システム要件によってはこれらクラウドサービス単独では実現できないものがあるとして、AWSとの連携により、Salesforce、kintone単独では実現できない要件をAWSで補完したクラウドソリューションを創出するとしている。

 両備システムズでは連携を通じて、AWSから提供される技術支援、資金支援など、さまざまな支援を活用し、公共や保健・健診、福祉、文教などの分野におけるAWSの利用を拡大していくとともに、新規ビジネスの拡充にも注力し、さらなる事業拡大も図っていくと説明。また、AWSのトレーニングを通してクラウドネイティブな開発者を育成し、サーバーレスやマネージドサービスなど、クラウドサービスのメリットを最大限に生かした開発に取り組むとしている。