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中国電力とNTTドコモビジネス、火力発電所の巡視点検スマート化に向けた実証を開始

 中国電力株式会社とNTTドコモビジネス株式会社は28日、火力発電所における巡視点検のスマート化に向け、ロボット・IoT・AIを組み合わせて活用する巡視点検の実証を、島根県浜田市の三隅発電所2号機で開始したと発表した。

 実証では、ロボットやIoTカメラ・センサーにより収集した設備・機器の各種現場データを、中国電力が運用する「トラブル予兆検知システム」に連携し、AIで総合的なデータ解析を行う。これにより、これまで人手で実施してきた巡視点検の一部を代替・高度化し、異常の早期発見など保安力の向上および巡視点検の効率化を図る。

 火力発電所では、トラブルを未然に防ぎ安定運転を確保するため、運転員が日常的に設備の巡視点検を実施しているが、このために多くの時間と人的資本を必要としていることに加え、近年では、電気保安分野における人材確保や設備の高経年化が課題となっているという。

 こうしたことから、中国電力は、火力発電所における保安力の向上および巡視点検の効率化につなげるため、DX推進の一環として、ロボット・IoT・AIの活用により、巡視点検のスマート化を図るとしている。NTTドコモビジネスは、通信・データ連携およびAI活用の知見を生かし、実証におけるデータ収集・蓄積・解析基盤の構築を支援する。

 実証では、自律走行ロボットおよびIoT機器を活用して、設備・機器の状態を示す各種データを自動的に収集するとともに、これらのデータをAIで総合的に解析し、運転状態を判断する仕組みを構築する。

 具体的には、自律走行ロボットによる巡視と固定式IoT機器による常時計測を組み合わせることで、従来は運転員が目視や計測によって確認していた設備情報を継続的かつ効率的に取得するとともに、トラブル予兆検知システムに連携し、AIにより総合的な解析を行う。異常の予兆が認められた場合は、同システムから通知が発出され、運転員が現場確認を行い、運転状態を判断する。

 こうした取り組みにより、巡視点検の効率化に加え、運転員の経験や能力によらない客観的・定量的な巡視点検ならびに異常の早期発見につなげ、保安力の向上を図る。

 実証は2026年度末まで実施する計画で、得られた技術・知見を蓄積し、2027年度における三隅発電所での本格運用開始を目指すとともに、将来的には中国電力が有する他の火力発電所への展開についても検討していくとしている。