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ServiceNow Japan、2019年のビジネス総括について新本社で説明会
新オフィスには国内初のカスタマーブリーフィングセンターを設置
2019年11月20日 06:00
ServiceNow Japan株式会社は19日、日本市場に対する継続的なコミットメントとして、アーク森ビル(東京都港区)に新本社を開設したことを発表した。
これに合わせて同日、2019年のビジネス総括に関する説明会および新オフィスの内覧会を開催した。
ServiceNow Japan 代表執行役社長の村瀬将思氏は、2019年のビジネス展開の大きなトピックとして、まず日本で2回目となるユーザーカンファレンス「Now at Work 2019 Tokyo」を10月26日に開催したことを挙げ、「今年のカンファレンスには2000人を超える来場者があり、グローバルで3番目に多い来場者数を記録した。カンファレンスでは、キーノートやロックノート、複数のブレイクアウトセッションを実施したほか、12社の顧客企業が自身で事例紹介を行うセッションも用意し、すべてのセッションがほぼ満員の状態だった」と紹介した。
また7月には、日本初となるデータセンターを東京と大阪に開設。「現在、日本のほとんどの顧客が国内データセンターへの移行を完了している。これによって顧客は、国内でのデータ保持を保証できるとともに、国内でBCP/DR対策を完結することが可能になる。さらに、国内顧客からのレイテンシを小さくできる」(村瀬氏)と、そのメリットを強調した。
このほか、国内での新たなISVプログラムとサービスプロバイダープログラムも7月から開始しており、11月現在でウイングアーク1st株式会社、株式会社システムサポート、株式会社ロココ、エムオーテックス株式会社の4社がISVプログラムに参画している。
この新プログラムにより、ISVベンダーは、自社で独自開発した様々なアプリケーションなどをServiceNow Storeを通じて顧客に提供できるようになる。すでに、ウイングアーク1stは帳票設計・出力連携アプリ「SVF Cloud for ServiceNow」、システムサポートは代理承認コンポーネント「Alternative Approval」、ロココは人事サービス「HR Workflow for ServiceNow」(12月リリース予定)、エムオーテックスはセキュリティ管理「LanScope Cat for ServiceNow」(2020年1月リリース予定)を開発しているという。
2020年3月にはServiceNow Storeの日本語版サイトをオープンする予定で、2020年度に20社のパートナー参画を目標としている。
一方、ユーザー会である「ServiceNow User Group(SNUG)Japan」の活動概要については、SNUG Japan会長を務める株式会社ベネッセインフォシェル ITソリューション本部 副本部長の池田毅氏が説明した。
「SNUGは、業界を横断するユーザー企業の情報交換やネットワーキングの場であるとともに、ServiceNow活用のベストプラクティスを共有することによる新たな発見の場として活動している。また、ServiceNowソリューションやサービスに関する疑問・課題の解消、および改善提案の場とすることを目指している」と、SNUGの活動目的を紹介。
「現在の登録ユーザー数は350人以上、登録企業・団体数は120以上となっている。活動形態としては、全体会議と分科会の2つがあり、全体会議は年2回行われ、毎回約150人が参加している。分科会は、技術、金融、通信・SP、製造・流通、ユースケースの各分科会が年1、2回開催され、各回20人から50人が参加している」とした。
今後の活動計画について池田氏は、「海外のSNUGとの交流を行うことで、SNUG Japanメンバーのさらなる啓蒙を図っていく。さらに、Knowledgeの場で、SNUG Japanとしてイノベーティブな、先進的な活用事例などを紹介していく」との考えを述べた。なお、2020年は、全体会議を6月5日(第10回・東京)と12月5日(第11回・東京)に開催する予定。分科会は、ユースケース分科会が2月・8月、技術分科会が3月・9月、金融分科会が4月・10月、通信・SP分科会が5月・11月、製造・流通分科会が7月の開催を予定している。
「ServiceNow Platform」の製品ロードマップとしては、今年9月に最新バージョンの「New York」を提供開始。新たに追加したモバイル機能により、コンシューマ向けサービスのようにシンプルで直感的な操作性を実現している。今後は、2020年第1四半期に「Orlando」、2020年第3四半期に「Paris」をリリースする計画。
ServiceNow Japanの村瀬氏は、「2020年は、人を中心にしたビジネス戦略を展開していく。具体的には、新たなワークスタイルを提案し、顧客がイノベーションを起こしやすいプラットフォームを提供する。また、パートナーと強みを持ち寄り、1+1が2以上の価値を生む共同ソリューションを提案できるエコシステムを構築する。さらに、関わる人の人財的価値が恒久的に高まるスキルとその教育プログラムを展開する。このほか、地域や社会の人への貢献と交流にも取り組んでいく。これらによって、働き方改革のトラステッド・パートナーを目指す」との方針を示した。
新オフィスの内覧会では、「カスタマーブリーフィングセンター(CBC)」と「トレーニングルーム」、「パントリーカフェ」が公開された。国内初となる「カスタマーブリーフィングセンター(CBC)」は、ServiceNowの製品群を体験できるデモンストレーション環境を備えており、柔軟な発想が生まれやすい空間を提供する。
今回の内覧会では、ServiceNowを活用した風力発電のシステム管理と、ビールサーバーの容量管理のデモンストレーションが紹介された。
「トレーニングルーム」では、顧客企業およびパートナー企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを加速するプログラムなどを提供するという。「パントリーカフェ」は、従業員同士が自由に利用でき、コミュニケーションやコラボレーションの活性化の場となる食事スペースや娯楽ラウンジを設置したエリアとなっている。