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「SuperStream-NX 人事給与ソリューション」の新版、グループ全体での人事管理を効率化

2021年末までにSuperStreamの累計導入社数1万社を目指す

 スーパーストリーム株式会社は、中堅・大手企業向け人事給与システムの最新版として、「SuperStream-NX Ver2.20 人事給与ソリューション」を10月1日から発売する。

 15年ぶりにUXを一新し、操作性と情報の可視化の向上を追求したのが特徴だ。また同社では、2021年末までにSuperStreamの累計導入社数1万社を目指す方針を掲げた。

SuperStream-NX Ver2.20 人事給与ソリューションの画面

 スーパーストリームは、キヤノンマーケティングジャパングループの1社であるキヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)のグループ会社。幅広い業種における業務ノウハウと、日本の商習慣を踏まえた製品開発を特徴とする会計・人事/給与システム「SuperStream」を提供しており、同製品は1995年6月の発売以来、788社の上場企業をはじめ、国内の中堅・大手企業を中心に、9113社への累計導入実績を持つ。

SuperStreamの概況

 2019年3月に社長に就任したスーパーストリームの角田聡志社長は、「SuperStreamは、24年間というほぼ四半世紀に渡って、日本の企業に向けた会計/人事に特化した製品を投入し続けてきた。9000社以上の導入実績による安心感、80社を超える企業で構成されるユーザー会との緊密な連携によるユーザーニーズの把握、製品を熟知した全国80社のSuperStreamパートナーによる幅広い業種への迅速な対応、100製品以上のアライアンス製品との連携による最適なシステム構築が特徴だ」と、製品をアピール。

 その上で、「SuperStreamは、年商100~1000億円の企業に対してもっともフィットする製品であるが、大手企業に対してはSuperStreamのエンジンを提供することで対応している。競争が激しい中堅市場において、国内シェアナンバーワンを目指す」など述べている。

スーパーストリーム 代表取締役社長の角田聡志氏
SuperStreamの強み

タレントマネジメント機能やグループ全体で人材管理を行える機能を提供

 今回発売したSuperStream-NX Ver2.20 人事給与ソリューションは、新たにタレントマネジメント機能やグループ全体で人材管理を行える機能を提供。人事・給与業務に携わる利用者だけでなく、人材管理も効率的に行うことができ、労働生産性の向上と人材戦略に大きく貢献できるとしている。

SuperStream-NX 人事給与ソリューション

 スーパーストリーム 取締役企画開発本部長の山田誠氏は、「私自身、これまでに2000社以上の人事部に訪問しており、そこから日本の人事部が困っていることはなにかということを導き出した結果、まずは労働生産性の向上であることがわかった。労働力が減少する一方で定型業務は減らず、これまで以上に求められるレベルが高まってため、専門知識が不要で直感的でわかりやすいシステムや、RPAによる業務効率化が求められている」との現状を指摘。

 「こうした業務効率化による省力化を実現したのちに、本来実現したいと思っている知的生産性を高め、企業の人材力を最大化することに取り組みたいという人事部が多い。ここでは、タレントマネジメントやOKR、グループ全体の連結人事基盤、HRTechが求められている。新製品では、こうした機能も搭載している」とする。

スーパーストリーム 取締役企画開発本部長の山田誠氏
今、日本の人事部で求められていること

 具体的には、人事情報を現場にオープン化し、ワークフローによる業務処理向上などを行う「セルフサービス」、直感的な操作やレポート作成/集計を簡単に行い、RPAによる業務自動化による「労働生産性の向上」、企業戦略に沿った柔軟な人材管理システムの構築を実現する「タレントマネジメント」、グループ全体の戦略人事やグループ全体の人事基盤統合を実現し、グループ検索などを行うことができる「連結人事」の4つの機能を持つという。

SuperStream-NX 人事給与の製品コンセプト

 従業員のあるべき姿と、いまの姿という2つのスキル情報を蓄積することで、企業の人事戦略に基づいたタレントマネジメントを実現。蓄積されたスキル情報に基づいて、採用、異動、研修、評価などの人事業務を戦略的に実行することなどによって、従業員個々のパフォーマンスを最大化させ、企業全体の競争力を大きく向上させられるとした。

タレントマネジメントにより企業の人財力を最大化

 また、人事に関するグループ情報を統合することで、グループ全体から最適な人材を検索し、配置できるようになった点も特徴。複数の会社を管理する際に、会社やユーザー単位で表示されるウインドウのベースカラーを変更して管理できるため、オペレーションミスを防止可能なほか、シェアードサービス業務に便利な会社切替機能やグループ一括供与計算機能なども搭載している。

グループ全体の人財リソースの最適化を図る

 さらに、Excel ReportやPivot Report、Word差込印刷などのレポート作成機能を搭載。ニーズに応じたレポート作成が可能となった。作成したレポートは、ExcelやPDFへの出力が可能だ。

 「ウインドウのベースカラーを変更させられる機能がどれだけ有効な機能なのか、という疑問もあるだろうが、これはユーザーの声を聞いて採用したものであり、グループ会社の管理の際には効果的である。こうした、日本のユーザーからの細かな要望にも対応した点が、SuperStreamならではの特徴だ。日本の人事部の生産性を高めたい」(スーパーストリームの山田取締役)とした。

 さらに、2018年7月に発売したRPAである「SuperStream-NXオフィスロボット」にも対応。会計や人事給与に関するスキルをテンプレートとして提供し、これを利用することができる。「人事部では約7割がルーチン業務であり、そのうち約4割をRPAで対応できる。テンプレートは、約9000社の導入実績をもとに、最大公約数ともいえる機能を搭載したものであり、オフィスロボットを利用し、人事部の労働生産性を高めることができる」とした。

SuperStream-NXオフィスロボットにも対応

 SuperStream-NX Ver2.20 人事給与ソリューションの価格(税別)は、管理対象人数が300人の場合、人事管理(退職金管理を含む)が200万円。給与管理が200万円。人事諸届・照会が180万円。既存ユーザーは、バージョンアップの形で無償で移行できるとのこと。

 AWS上で運用するスーパーストリームのクラウドサービスに加えて、パートナー企業のデータセンターの利用も可能だ。

 なお、同製品は2020年6月にも機能を強化する予定であり、ここでは従業員モジュールの拡充や、デザインの刷新、モバイル対応、勤怠管理の追加などを行う。

 スーパーストリームの角田社長は、「(スーパーストリームが含まれる)キヤノンMJグループでは、2021年度を最終年度とする中期経営計画の重点方針のひとつに、ITを中心とした市場拡大領域における成長の実現を掲げている。また、将来的にはITソリューション事業で売上高3000億円を目指す『ITS3000』に挑戦している。そのなかで、ERPの領域を支えることになるのがスーパーストリームになる。企業の会計・人事システムのリーディングカンパニーとして、パートナーとともに最適な経営基盤ソリューションを提供することを目指しており、日本の会計や人事を変え、もっとやさしく、もっと便利な製品を投入する。2021年末までに、累計導入社数1万社を目指したい」とした。

 またスーパーストリームの山田取締役は、「ERPは、2018年以降、人が操作する時代からロボットやAIがERPを操作する時代に入ってきている。今後、SuperStreamは、それに向けた進化を図りたい」と述べている。