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Coltがデータセンターサービスの事業展開について説明 東京塩浜データセンターの施設も公開

 Coltテクノロジーサービス株式会社(以下、Colt)は18日、「Coltデータセンターサービス」のビジネスビジョンおよび日本市場での取り組みについて説明会を開催した。あわせて、6月にリノベーションが完了したColt東京塩浜データセンターの施設が公開された。

 同社が提供するColtデータセンターサービスは、キャリアニュートラルなデータセンター事業者として、大規模なデータセンターの計画から建設、運営までを一貫して行い、20年以上にわたりコロケーションサービスを提供してきた実績をもつ。欧州およびアジア太平洋地域で24拠点のデータセンターを展開し、ミッションクリティカルな業界を含め、1000社を超える顧客から利用されているという。

 Coltテクノロジーサービス アジアDCS本部 アジア地域営業統括責任者のラス・スコレイ氏は、「当社では、“お客さま第一のデータセンタープロバイダーになること”をビジョンに掲げ、データセンター事業を展開している。当社のデータセンターサービスの特徴としては、まずコネクティビティに優れている点が挙げられる。パブリックおよびプライベートクラウドに直接接続できることに加え、主要インターネットエクスチェンジとの接続も可能となっている。また、100%キャリアニュートラルであり、全世界で800以上のデータセンターを接続している。サポートも充実しており、豊富な経験をもつバイリンガルのエンジニアが365日24時間体制で現地語でのカスタマーサポートに対応。データセンターのグローバル基準であるM&O認証も取得している」と説明した。

Coltテクノロジーサービス アジアDCS本部 アジア地域営業統括責任者のラス・スコレイ氏

 アジアでのビジネス状況としては、2002年にアジアのハブとなるデータセンターを東京・塩浜に開設。2009年にシンガポール、香港、韓国に事業を拡大し、2011年には大規模・大電力に対応可能なデータセンターを千葉・印西に開設した。

 そして、2017年に印西データセンターを拡張し、2棟目を竣工。現在は、日本で5拠点、その他のアジア太平洋地域で3拠点のデータセンターを構えている。

 スコレイ氏は、「今後は、都市型のエッジサイトと郊外型のコアサイトの2種類のデータセンターを戦略的に展開していく。このエッジ・コア戦略のもと、東京、大阪、インド・ムンバイで新たなデータセンター計画を進めているほか、シンガポール、オーストラリアでも評価を行っている」と、今後のデータセンター戦略と拡張計画を明らかにした。

 日本市場での事業展開については、「昨年、印西データセンターの第2棟を開設したが、2カ月前に全フロア完売となった。これだけ短期間で完売するのは、今までにないことだ。またデータセンターサービス事業本部で、ネットワークサービスプロダクトの取り扱いを開始した。これにより、データセンターサービスとネットワークサービスを組み合わせた販売を推進していく。さらに、今月からは新たにパートナープログラムをスタートした。昨年はパートナー経由での販売比率が30%、直販が70%だったが、今年はパートナー経由のビジネスを70%にまで高めていく」との考えを述べた。

 説明会の後には、6月にリノベーションを実施したColt東京塩浜データセンターの施設ツアーが行われた。Colt東京塩浜データセンターは、地下1フロア、地上7フロアの全8フロアで構成され、金融業界のニーズに対応する堅牢な設備を備えている。また、TSE Arrownetの認定プロバイダーであり、アクセスポイントの推奨プロバイダーとなっている。

サーバールーム
変電施設

 今回の施設ツアーでは、データセンター利用者が多目的に使えるステージングルーム、サーバーラックを設置するサーバールーム、変電設備や無停電電源装置(UPS)、屋上に設置された冷却塔と発電機などが公開された。

無停電電源装置(UPS)
冷却塔(奥)と発電機(手前)