ランキングで振り返る、エンタープライズ/クラウド業界動向(1~4月)


【1月】コンテナ型データセンター普及期へ

 1位はコンテナ型データセンターの話題。2008年にサンが「Project Blackbox」を発表してから3年、実際にコンテナ型データセンターが各地で建設・検討され始めるなど、一気に具体的なトレンドとなっていった。そのサンを統合したこともあって注目を集めていたオラクルの記事が4/6/8位に。

 もう1つ、以降のトレンドとなっていくのが、9位にランクインしたAndroidを狙うウイルスの話題だ。ウイルスの数こそまだ少ないが、Androidが普及すればするほど犯罪者にとっての魅力は高まる。スマートフォン向けセキュリティやモバイルデバイス管理(MDM)といった対策製品がこれ以降、矢継ぎ早にリリースされていく。

順位記事名掲載日
1日立情報、コンテナ型データセンターを活用したシステム運用サービス01/07
2インテル、Sandy Bridgeアーキテクチャの第2世代「Core i」シリーズ01/06
3日立ビジネスが音声合成システムの新版、「落ち着いた声」を追加01/05
4旧サンのハードウェアやSolarisの順調な製品開発をアピール~日本オラクル01/27
5富士通FIP、最新設備を備えた「横浜データセンター」の内覧会を開催01/26
6日本オラクル、リアルタイム・データレプリケーションを実現する「GoldenGate 11g」01/26
7ウェスティンホテル東京、テレプレゼンスの時間貸しサービスを開始01/28
8オラクルの「Siebel CRM」とSaaS型「Oracle On Demand」、Androidに対応01/28
9Android OSを狙うボット型ウイルスを確認、IPAが注意喚起01/21
10日立GST、最大3TBの容量を持つサーバー向け3.5型HDD「Ultrastar 7K3000シリーズ」01/25

 

【2月】Windows 7/Server 2008 R2の話題が上位独占

 前評判の高かったWindows 7、弊誌の連載でもアクセスを集めたServer 2008 R2の話題が上位3位を占めた。マイクロソフトはこの時期に「日本マイクロソフト」に社名を変更、その記事が18位に入っており、製品・組織さまざまな面で話題となった。

 また、日本HPの新本社ビルを事前公開した際の記事が7位にランクイン。江東区の大島というIT系企業としては珍しい立地の新本社だが、市ヶ谷の旧本社を始め、荻窪、高井戸、新宿の各事業所を統合する規模の大きな移転計画だっただけに、大きな注目を集めていた。

順位記事名掲載日
1Windows 7/Server 2008 R2のSP1が一般公開02/23
2日本マイクロソフト、Windows 7/Server 2008 R2のSP1をTechNetなどで公開02/17
3Windows 7/Server 2008 R2のSP1を2月17日から順次公開~仮想化関連機能を強化02/10
4富士通、要件定義の手法を「Tri-shaping」として3階層に体系化02/10
5富士通、Windows 7搭載の法人向けスレートPC「STYLISTIC Q550」02/24
6IBMで最も成功した女性の1人が話す、自社の“変革への取り組み”とは?02/01
7日本HP、新本社を5月の正式開所に先駆けて公開02/18
8ネットアップ、「Big Data」や「仮想化環境への対応」に注力02/24
9富士通と米Oracleが協業強化、SPARC Enterprise開発契約を延長02/10
10OpenOffice.org日本ユーザー会が法人化、教育・出版事業など展開02/03

 

【3月】震災発生で広がる無償支援の輪

 3.11以降、数多くの無償支援が企業から発表された。特に活躍したのがクラウドで、それまで心配されていた可用性の問題を、一気に払しょくするきっかけにもなった。そのほか東京電力や義援金の話題などトップ10の多くを震災関連の記事が占めた。

 それ以外では、4位にOracleのItanium対応打ち切り、6位にIntelによるMcAfee買収の記事がランクイン。ランク外だが13位には米Amazonの東京データセンター開設、15位には日立のHDD事業売却の記事も入り、大きな企業動向のニュースが多かった。

順位記事名掲載日
1日本マイクロソフト、停電に備えるPCの節電方法を図解入りで公開03/17
2富士通、コンセントごとの消費電力を計測できる「スマートコンセント」03/08
3東京電力、計画停電を25グループに細分化。明日26日から適用03/25
4米OracleがItanium向けソフト開発を打ち切り、米HPは開発継続をあらためて表明03/24
5災害関連の公的情報発信支援で、クラウドサービス無償支援の動きが広がる03/18
6米Intel、McAfee買収を完了~連携の初成果は年内にも03/03
7東京電力、計画停電のグループ分け細分化を発表03/22
8東日本大震災に対する企業の支援続々、義援金や物資を提供03/23
9富士通、PCサーバーの累計出荷が100万台に~福島県の富士通アイソテックで記念式典を開催03/02
10米Microsoft、クライアントPCを集中管理するクラウドサービス「Windows Intune」提供開始03/24

 

【4月】クラウドサービス「Office 365」の記事が1位に

 Office 365のパブリックベータ開始が1位に入ったほか、「Visual Studio LightSwitch」が4位に、「Windows Home Server 2011」が5位に入るなど、マイクロソフトの次期製品、新製品に関連した記事が多くランクイン。OSやOfficeはもちろんのこと、クラウドサービスや開発といった分野でも、同社の動向には1年を通して関心が集まっている。

 ユニークなところでは、記録データを無効化するセキュリティ機能を備えた、東芝のHDDの記事が3位にランクイン。セキュリティ、コンプライアンスといった話題も年間を通して関心が集まっているジャンルの1つといえるだろう。

 また、OracleのItaniumサポート打ち切りもあって、データベースの“オープン化”を進める日本HPの取り組みにも関心が集まった。

順位記事名掲載日
1米Microsoft、企業向けクラウドサービス「Office 365」のパブリックベータを実施04/19
2NTTデータ、ユニクロの台湾向けECサイトをSaaSで構築04/22
3東芝、想定外の機器に接続すると記録データを瞬時に無効化する2.5型HDDを製品化04/14
4ビジネスアプリの簡易開発ツール「Visual Studio LightSwitch Beta 2」の日本語版が公開04/07
5米Microsoft、「Windows Home Server 2011」や「SBS 2011 Essentials」の開発を完了04/01
6日本HPがDB移行支援サービスを提供、“Itanium打ち切り”のオラクルに対抗へ04/27
7日本HP、省電力機能を大幅強化したエントリーサーバーと法人向けPCを発表04/22
8Facebook、自社の高効率データセンター技術を「Open Compute Project」で公開04/08
9ドコモ、法人向け「スマートフォン遠隔制御サービス」04/20
10節電や災害対策に有効、日本HPがIT機器の迅速な移設支援サービス04/21
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(編集部)
2011/12/22 06:00