特別企画
大阪ローカルリージョン、Nitro、Kubernetes――、進化を続けるAWSクラウドインフラストラクチャを解説する
2018年3月20日 06:00
EC2インスタンス――新ハイパーバイザ「Nitro」を適用したインスタンスも登場
「これまで99.95%だったEC2のSLAを4年ぶりに引き上げ、99.99%を達成した」(岡嵜氏)。
EC2はS3、EBSとともにAWSクラウドを初期のころから支える基盤であり、EC2の拡充はそのままAWSクラウドの拡充を意味する。以下は昨秋以降に公開されたEC2関連の主なアップデートとなる。
Spread Placement Group:
ハードウェアの耐障害性を上げるEC2の新機能。SPGを指定してインスタンスを起動すると、それぞれ別の別の物理サーバーに配置可能になり、物理サーバー障害時に複数のインスタンス(1つのAZにつき最大7つ)が同時に影響を受ける可能性を軽減する(全リージョン)
H1インスタンス:
ビッグデータアプリケーション向けのストレージ最適化インスタンスで、シーケンシャルI/Oに最適化(バージニア、オレゴン、オハイオ、アイルランド)
C5インスタンス:
新世代のコンピューティング最適化インスタンスで、分散並列処理やHPCなどに最適化、前世代のC4インスタンスに対してして25%の価格性能比(バージニア、オレゴン、アイルランドなど10カ所のリージョン)
M5インスタンス:
最新世代の汎用インスタンスで、前世代のM4インスタンスに比べて14%の性能向上(バージニア、オレゴン、アイルランドなど10カ所のリージョン)
Bare Metalインスタンス:
ハードウェアのダイレクトアクセスを提供するインスタンスで、仮想化されていないワークロードや特定のハイパーバイザを必要とするワークロード、顧客に不利益なライセンスにともなうワークロードなど「仮想環境にもっていきにくい」(岡嵜氏)ワークロードに対応(プレビュー)
P3インスタンス:
NVIDIA Tesla V100 GPUを最大8個搭載した汎用GPUインスタンスでマシンラーニング/ディープラーニング、金融計算、地震解析、ゲノム処理などを想定(バージニア、オレゴン、アイルランド、東京)