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日立システムズとEIZO、社会インフラの維持管理を支援する「CYDEEN映像データ利活用システム」を提供
2025年7月4日 08:00
株式会社日立システムズは3日、EIZO株式会社と協業し、デジタル技術と映像技術の活用により社会インフラ維持管理の現場業務改革を支援する「CYDEEN 映像データ利活用システム」を提供開始すると発表した。
CYDEEN 映像データ利活用システムは、道路、上下水道、電力、鉄道などの社会インフラを監視する映像データを、統合、共有、鮮明化、分析などの機能を用いて利活用できるようにする。これにより、老朽化した設備の劣化や不具合の早期発見を可能にする。また、設備の老朽化に伴う作業の安全性確保や、少子高齢化に伴う人手不足などに課題を持つ社会インフラ維持管理の現場の安全性向上や業務効率化を実現し、現場で働くフロントラインワーカーを支援する。
異なるメーカーのカメラ映像でも、サービスにより映像を統合・配信することで、複数の現場のカメラ映像を事務所にいる管理者のPCやタブレットなどさまざまなデバイスで閲覧できる。これにより、管理者は、速やかな意思決定ができ、複数の現場の作業者に対して、歩調を合わせたタイムリーな指示を送れる。
経験の浅い作業員が現地から映像を熟練作業員に共有することで、熟練作業員が現場に駆け付けなくても、現場にいる作業員に対して、遠隔で作業をサポートすることが可能になる。これにより、熟練作業員が知る現場の危険回避に関する情報の共有や、作業員の熟練度に頼らない人員配置、熟練作業員の工数削減ができる。また、映像信号のみを分配して配信することで、セキュリティを担保し、インターネットへの接続が難しい制御システムを安全に遠隔で確認できる。
映像を鮮明化する技術により、不鮮明な映像をリアルタイムまたはオンデマンドで鮮明化してモニターに表示が可能。これにより、人が立ち入るのが危険な暗所の遠隔監視や、撮影済みの映像が不鮮明なことがあっても、撮り直しすることなく、現場状況を的確に把握するなどして、老朽化した設備の不具合を発見できる。
異常検知、文字認識、自動分類などをAIが実行し、ヒューマンエラーの発生や人手不足の問題を解決。人の目だけではなく、AI分析も組み合わせることで監視精度を向上させるとともに、AIによる分析により、人の分析工数も削減する。
日立システムズでは今後も、CYDEEN 映像データ利活用システムにおける映像データ利活用の高度化、拡大化に取り組むとともに、新たな映像処理機能の追加、AIを活用したさらなるサービスの追加に向け、研究開発を進め、社会インフラにおける課題解決に貢献するとしている。