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ユニアデックス、ITシステムの問題可視化や障害復旧の迅速化が図れる「マネージドオブザーバビリティサービス」を提供

 ユニアデックス株式会社は2日、ITシステム運用において、予期せぬ問題の可視化や障害復旧の迅速化が図れる「マネージドオブザーバビリティサービス」を提供開始した。

 マネージドオブザーバビリティサービスは、オンプレミスやクラウドで構築されたITシステム上のインフラ(基盤)、アプリケーションに加えて、利用者体験なども観測し、「なぜ、どこで」起きた障害なのかを早期に発見し、一次対応から潜在的な問題の可視化までを支援するマネージドサービス。

「マネージドオブザーバビリティサービス」概要図

 顧客はサービスを利用することで、複雑なITシステム運用に関して包括的な支援を受けられる。これにより、ITシステムの最適化が進み、問題の早期発見と迅速な復旧が可能になり、顧客満足度の向上が期待できるとしている。サービスは、BIPROGYグループのマネージドサービスブランド「GASSAI」の新たなサービスラインアップとして提供する。

 サービスでは、オンプレミス、クラウド上のインフラ、アプリケーション、SaaSおよび利用者体験といった広範な要素を網羅的に観測する。特に、ハイブリッド/マルチクラウド環境では、複数の環境を横断した監視・観測が可能。また、SaaSやWebサイトについても、世界中のエンドポイントからの外形監視を実施できる。これらの監視・観測により、利用者目線でサービスやシステム性能が適切に提供されているのかを確認でき、問い合わせへの回答品質を向上させ、問い合わせ数の軽減にも貢献する。顧客は、利用者の満足度向上と問題把握に要する時間短縮により、生産性向上を実現できる。

 インフラ、ミドルウェア、アプリケーションの全レイヤーを対象とし、それぞれのイベント、ログ、トレース、メトリクスデータを横断的に収集できる。一般的に、オブザーバビリティの導入・設定、データの収集・分析には高度な専門知識が必要となるが、ユニアデックスがベストプラクティスに基づいた設定や運用代行をするため、顧客は専門知識がなくても安心して利用できる。

 運用面では、24時間365日の監視体制と一次対応サービスにより、顧客のシステム運用をサポートする。深夜や休日でもシステムの異常を検知し、監視アラートが発生した際には、ユニアデックスのサービスデスクが一次対応を行う。これにより、情報システム担当者の運用負担が軽減されるだけでなく、月次レポート提供やサービスデスクポータルの提供など、多角的にITシステム運用をサポートする。

 サービスは、オブザーバビリティの実現に必要なプラットフォーム、インシデント管理システム、専用ダッシュボード、観測項目、標準しきい値などの各種パラメーター、24時間365日の監視体制や運用代行などが、全てセットになった利用型サービスとして提供する。オブザーバビリティ基盤を自社で構築する場合、ライセンスコストや人件費などの初期投資が高くなるが、サービスでは初期投資を最小限に抑え、運用コストを月額費用として計上できるため、顧客のキャッシュフロー管理を簡素化する。

 顧客専用のサービスデスクポータルを提供し、問い合わせや障害の一次窓口として機能する。また、監視対象に応じたグラフウィジェットを埋め込んだダッシュボードも提供し、各システムの稼働状況を一目で把握できる。さらに、毎月のインシデントレポートを提供し、対応状況やお問い合わせ、アラートチケット数の推移を可視化する。

 サービス提供価格は、必須メニューである「サービスデスク」と、「モニタリング対象」「モニタリングレベル」「運用代行レベル」に応じた選択メニューにより異なる。各メニューの価格(税別)は、サービスデスクが月額7万円、Webアクセスモニタリングが月額2万5000円(5URL単位)、インフラストラクチャーモニタリングが月額3万5000円(5台VM単位)、アプリケーションモニタリングが初期費用10万円、月額10万円(5APM単位)。

 ユニアデックスでは、今後はサービスの対象領域をネットワークレイヤーや各パブリッククラウドのPaaSやコンテナ環境も含めたシステム全体に拡大し、監視・観測を行っていくと説明。また、AIを活用した自動化対応も視野に入れて、順次サービス内容を拡充する予定としている。