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TOSYS、長野市に次世代型コンテナデータセンターを2026年開設

 株式会社TOSYSは1日、GPUサーバーや環境に配慮したICT基盤、生成AI利用による容量拡大など、新たなニーズに対応する次世代型コンテナデータセンター「Cube Park」の建設に着手すると発表した。開設予定は2026年2月。

 TOSYSでは、生成AIの高度化や大規模データ処理の需要拡大に伴い、GPUを活用した高性能なコンピューティング環境へのニーズが急速に高まっており、これまでは主に首都圏を中心に大型のデータセンターが整備されてきたが、エネルギー確保や住民との合意形成のハードルの高さなど多くの課題も抱えており、地方への分散配置が現実的な選択肢として注目されていると説明。

 同時に、カーボンニュートラルの実現に向けた世界的な取り組みの加速により、データセンターにも省エネ性能の向上や再生可能エネルギーの積極的な活用が強く求められるようになっており、地方は首都圏に比べて用地の確保や、太陽光/風力発電などの再生可能エネルギーの導入が比較的容易なため、環境負荷の低減と持続可能なデータセンター運用が実現しやすい環境にあるとしている。

 こうした変化を受け、TOSYSは最先端の冷却技術や再生可能エネルギーを取り入れたコンテナ型データセンターの実現を通じて、高いデータ処理能力と環境負荷の低減へのニーズを両立し、地域に受け入れられる新しいデータセンタービジネスを目指すとしている。

 Cube Parkは、長野駅から車で約10分の立地に、顧客のコンテナ用地として販売用6区画のコンテナエリアを整備、提供。また、水冷・液浸など収容するサーバーの冷却技術の実装展示を見学いただけるショールームも、同地に2026年2月に開設を予定する。

 コンテナ型データセンターの計画の支援から、設計、構築、維持運用までをTOSYSグループがワンストップでサポートし、スピーディで高品質な導入を実現。Cube Parkへの設置の他に、顧客の敷地内にコンテナを設置し、TOSYSグループが遠隔監視する運用形態にも対応する。

 太陽光発電などの再生可能エネルギー設備の導入や、PPA(電力購入契約)の組み込み、地域特有のエネルギー活用も模索し、エシカル&クリーンなデータセンターを提供。コンテナ型データセンターは、最新の冷却技術である水冷サーバーや液浸サーバーが収容可能なため、従来の空冷方式と比較して少ないエネルギーでGPUサーバーの冷却ができる。

 TOSYSは、さらなるニーズの拡大を踏まえてCube Parkの拠点展開を計画し、地域におけるデータセンターへの顧客の要望を一括してサポートしていくとしている。

Cube Park NAGANOイメージ図