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LayerXが経費精算サービス「バクラク経費精算」リリース、「法人支出管理」SaaSを一気通貫で提供する企業目指す

 株式会社LayerXは10日、手入力ゼロの次世代経費精算サービス「バクラク経費精算」をリリースしたと発表した。同日に行われた発表会では、新サービスを提供する狙いや今後の事業展開、および「バクラク経費精算」のサービス概要について説明した。

写真左から:LayerX SaaS事業部 プロダクトマネージャーの飯沼広基氏、LayerX 代表取締役CEOの福島良典氏

 LayerXでは、2021年1月にクラウド請求書受領サービス「バクラク請求書」(旧称:LayerX インボイス)をリリース。請求書受領にとどまらず、稟議(りんぎ)・仕訳・支払・管理に関わる業務のデジタル化を支援するため、ユーザーの声をもとに、クラウドワークフローシステム「バクラク申請」(旧称:LayerX ワークフロー)、電帳法に完全対応した「バクラク電子帳簿保存」などのサービスを開発してきた。そして今回、「バクラク」シリーズの新サービスとして「バクラク経費精算」をリリースする。

 LayerX 代表取締役CEOの福島良典氏は、「これまで企業の会計業務では、売上管理はセールスフォースなどの出現によりデジタル化が大きく進展した一方で、支出管理については、ほとんどの企業が手作業・目視・アナログで管理しているのが実情だった。そこで当社では、支出管理のデジタル化に向けて、『バクラク請求書』『バクラク申請』『バクラク電子帳簿保』をリリースしてきた。その中で、これらの支出管理業務を一元管理するためには、経費精算業務が非常に重要なパーツであると判断し、『バクラク経費精算』をシリーズに追加した」としている。

LayerX 代表取締役CEOの福島良典氏

 また、「今回の『バクラク経費精算』のリリースを機に、当社では、『法人支出管理(BSM:Business Spend Management)』という新しいカテゴリを創出し、法人がお金を使う全方法(請求書、経費精算、稟議、決済)に対する一気通貫のサービスを提供する唯一の企業を目指す。法人支出管理業務で発生するアナログ課題は、経理だけではなく、経営も含めて全社が関わる課題であり、『バクラク』シリーズによって、この課題をワンストップで自動化・解決していく。そして、法人支出管理SaaSの次の一手として、最高のUXの法人カードを年内に提供する予定だ」と、今後の事業展開について述べた。

「バクラク」シリーズの全体像

 新サービス「バクラク経費精算」の主な特徴として、領収書をまとめてアップロードすることが可能で、アップロードした領収書はAIが自動でデータ化する。入力補助機能も備えているため、容易に経費精算を申請することができる。また、改正電子帳簿保存法に完全対応。領収書を電子保管できる要件をそろえている。

 さらに承認者向け機能として、「二重申請防止アラート」、「月またぎの経費申請防止アラート」、「出席者情報・単価上限アラート」を近日中に提供する予定。稟議から承認、支払いまでをワンストップで対応することで、経理担当者の悩みを解決するとのこと。

「バクラク経費精算」の機能概要

 LayerX SaaS事業部 プロダクトマネージャーの飯沼広基氏は、「『バクラク経費精算』では、顧客の課題を解決するテクノロジーをコアとした次世代型経費精算システムを目指した。開発にあたっては、顧客の課題を正確に把握し、解決するために、要件検討から開発までに6か月以上の時間をかけた。また、顧客からの要望をもとに、のべ100回以上のヒアリングを実施し、次世代の経費精算体験をもたらす機能を開発した」と説明。

LayerX SaaS事業部 プロダクトマネージャーの飯沼広基氏

 「例えば、従来の経費精算サービスでは、領収書を1枚ずつアップロードし、読み取れなかった値を手入力する必要があり、領収書の数だけ同じ作業が発生していた。『バクラク経費精算』であれば、AI-OCRの技術を使って領収書を一気にアップロードでき、読み取れなかった値についても1画面で簡単に入力することができる」と、デモを交えながら「バクラク経費精算」のメリットを紹介した。

「バクラク経費精算」の領収書アップロード機能

 なお、「バクラク経費精算」のリリースを記念して、6月末までの契約に限り、利用料が半年間無料になる特別キャンペーンを実施する。