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凸版印刷、製造DX支援ソリューション「NAVINECT」でZETAの連携機能を提供

工場の製造ライン可視化などを手軽に推進可能に

 凸版印刷株式会社は3日、製造DX(デジタルトランスフォーメーション)支援ソリューション「NAVINECT(ナビネクト)」において、周辺機器連携機能を拡大すると発表した。一部機能において、LPWA規格であるZETA(ゼタ)との標準連携を可能にし、2月上旬より提供を開始する。

 NAVINECTは、製造現場のデジタル化を支援するオンプレミス型の製造DX支援ソリューション。その主要なアプリケーションを、より幅広い顧客に手軽に導入できるよう汎用化して、クラウド上で提供する「NAVINECTクラウド」や、生産装置/エッジデバイスのデータを自動的に取得し、データをエッジサーバーで高速処理し活用することにより、現場改善に寄与するアプリケーションパッケージ「NAVINECTエッジ」も提供されている。

 今回は、NAVINECTクラウドの1メニューである「工程管理サービス」と、NAVINECTエッジの「生産監視パッケージ」において、ZETAネットワークを介して取得した製造データを収集・管理する「ZETADRIVER」との連携が可能になり、効率的な製造ラインのデータの取得が実現したという。

 これにより例えば、ZETAを活用した死角のないネットワークを活用して、入り組んだ構造を持つ製造ラインにおいても、安定した環境情報の取得を行えるようになるとのこと。これによって、装置温度、冷却水温度、照度、振動などが見える化され、遠隔監視が可能となるとした。

 また、「装置が異常な高温を発している」「冷却水の温度が許容範囲から外れようとしている」といった異常の予兆を発見して、担当者へアラートを送れるようになる。アラートは、信号灯の点滅やメールによる連絡など、さまざまな方法を選択可能だ。

 さらに、生産ラインの稼働状況を可視化している画面上で、各センサーの情報を表示するといったことも可能になる。凸版印刷では、1つの画面で工場のリアルな状況の確認を行えるため、集中監視が実現され、定期的に現場に足を運んで計器情報を読み取る作業や入力作業を削減できるとしている。

 このほか、「工程管理サービス」で提供している、日々の点検記録の管理機能に対して各センサーの情報を反映させれば、ワンタッチ入力、および点検帳票のペーパーレス化にも対応するとした。

生産監視パッケージ画面の例