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凸版印刷、製造DX支援「NAVINECT」でRFIDを活用した生産実績管理機能を提供

 凸版印刷株式会社は2日、製造DX支援ソリューション「NAVINECT」に、RFIDを活用することで生産情報のデジタル化を行い、製造工程の進捗をタイムリーに見える化する機能を追加し、工程管理の質を向上させるとともに管理業務の省力化を可能にする生産実績管理機能として、3月上旬から本格的に提供を開始すると発表した。

 NAVINECTは、顧客ごとにシステム設計から運用まで最適な形にカスタマイズし、製造現場のデジタル化を支援するオンプレミス型の製造DX支援ソリューション。凸版印刷が自社の製造現場で開発・運用してきたアプリケーション群とデジタル化のノウハウを活用し、情報系、生活・産業系、エレクトロニクス系など、幅広い業種の生産品目に対応する。

 新たな機能は、DXへの第一歩として、現場の基礎情報となる生産実績情報を紙ベースでの管理からデジタルデータへの管理に移行し、それを基幹システム(ERP)に連携して現行運用からスムーズに移行させたいという要望に対応。RFIDを活用し、手入力作業を極小化することで、生産実績情報の効率的なデジタル管理を可能にする。また、それらデータを用いた製造工程の進捗情報の見える化、顧客企業のERPへのデータ連携機能をセットで導入することで、管理業務の省力化・精度向上を可能にする。

ソリューション全体像と使用状況事例

 RFIDを用いた生産実績管理では、指示書にRFIDを貼付し、製造開始時に指示書を指定ホルダーに挿入することで、生産開始情報を自動で取得。また、生産終了時に次工程に指示書をまわすため、指定ホルダーから抜き取ることで終了情報も自動取得できる仕組みを提供する。

 また、従来のRFIDタグでは、RFIDタグを重ねると読み取れないという欠点があったが、システムでは製造指示書など複数の書類を重ねて読むシーンを想定し、30枚程度の一括読み取りが可能な積層型RFIDを採用した。

 ERPとの連携機能では、生産の日程計画や、生産指示情報を導入企業のERPから受信し、それらの指示情報に対する生産実績情報をERPに送信。各システムへの二重入力作業を不要とする。これらの機能により、初工程から生産完了まで、全工程における生産進捗情報をタイムリーに把握できる。

 ソリューションの価格は500万円から。ハードウェア、立ち上げ費用は別途必要。

 凸版印刷では、NAVINECTおよび、NAVINECTの主要アプリケーションをクラウドで提供する「NAVINECTクラウド」を、製造業を中心にさまざまな企業に対して提供し、2023年までに100社への導入を目指す。