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LINE、レシート・領収書や請求書など各種会計書類に特化したAI OCRサービスを提供

 LINE株式会社 AIカンパニーは23日、LINE CLOVAのAI技術を活用した文字認識サービス「CLOVA OCR」において、各種会計書類に特化した「CLOVA OCR(レシート・領収書特化型)」「同(請求書特化型)」を提供開始したと発表した。

 「CLOVA OCR」は、書類・画像に記載された文字・文章をテキストデータへ変換するサービス。手書き文字、斜めになった文字、ゆがんだ文字でも高い精度の認証を行えるとのことで、伝票や領収書の登録、モバイルアプリ上における情報入力など、煩雑な入力作業を簡単にし、手入力や項目分類の時間を大幅に削減できるという。

 また今回提供する2つのサービスは、各種会計書類に特化した形式になっており、従来は必要とされていた、煩わしい事前設定が不要な点も特長。より高度な文章認識によって、文字や値の検出・認識のみならず、項目分類まで対応できるとしている。

 具体的には、読み込まれた画像より「発行日」「日付」「品目」「金額」などへの自動分類が行われ、それぞれの項目としてテキスト化されるため、手入力や項目分類などの工数を大幅に削減できるとのことだ。

 なお、デバイスや利用者、提供先といった単位で管理をしたい場合には、契約者のアカウントから複数の呼び出しURLを発行可能。呼び出しURLごとに利用制限(利用枚数や期間など)や利用枚数の集計を行えるので、呼び出しURLごとに請求をかけたり、利用枚数の管理をしたりすることができる。

 新サービスのうち「CLOVA OCR(レシート・領収書特化型)」は、レシート・領収書に特化したOCRで、事前に設定することなく、レシート・領収書から認識した文字を、店名や支払日などの項目に対応する形で分類できる。

 分類可能な項目としては、「店舗情報」「金額情報」「決済情報」「明細情報」となる。なお年内には、一般的なレシート発行機のレシート以外にも、旅行会社やECサイトから発行されたオンライン決済明細や、手書き領収書、交通系の券売機から発行された領収書にも対応する予定。

 一方の「CLOVA OCR(請求書特化型)」は、請求書に特化したOCR。請求金額や店舗名などの主要な情報だけでなく、詳細の品目やそれらの単価など明細情報の認識が可能で、認識範囲が広いため、請求書の手入力時間をより大幅に削減できるという。

 テンプレートごとに事前設定をすることなく、自動で認識した値(文字)を、請求書に特化した項目に分類可能。RPAやERP、ワークフローツールなどと連携して自社システムなどに接続すれば、大量の書類を読み取って自動化することもできる。