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NECネクサ、ウイングアークのBIダッシュボード「MotionBoard」で蓄積された営業情報を可視化

 ウイングアーク1st株式会社は9日、NECネクサソリューションズ株式会社(以下、NECネクサ)が、集計・分析プラットフォーム「Dr.Sum」とBIダッシュボード「MotionBoard」を連携させ、営業力の強化を図ったと発表した。

 NECネクサではもともと、ソフトブレーンのSFAツール「eセールスマネージャー」を用いて、顧客や案件に関する情報を管理していたが、見込み案件や予算、プロモーション、コンタクト履歴など、営業活動のあらゆる情報を集約するとともに、基幹系の実績データとも連携させ、より精緻(せいち)な予実管理やパイプライン管理を実現したいと考えていたという。

 また同社は、データウェアハウス(DWH)としてウイングアーク1stのDr.Sumを導入し、eセールスマネージャーから転送・蓄積した実績データを集計するとともに、SQL Serverに蓄積している各基幹システムや周辺システムのデータの中間ファイルなどを格納していたが、蓄積したデータをさらに活用するために、こうした多岐にわたる情報の可視化が求められていたとのこと。

 そこでNECネクサは、Dr.Sumと連携するフロントエンドツールに「MotionBoard」を採用し、2016年6月よりダッシュボード作りを進めたという。

 当初は対象ユーザーとして経営層や事業部長クラスを想定していたが、現場のマネージャーやリーダーをメインのユーザー層とした方が、営業活動の改善により大きく貢献できると判断。営業戦略に沿って策定されたさまざまな施策をどこまで実行したのか、それによって案件のステータスがどう変化したのか、などについてシンプルな表示を追求した。

ダッシュボードイメージ

 また同社では独自の工夫として、ダッシュボード上の各コンテンツへの「シナリオ表示」を行っている。これは、表示されているデータの諸元がわからないと、現場では信用してもらえないためで、各コンテンツがどういう目的によるものなのか、その数値はどのシステムから参照したものなのかなど、営業目線に沿った使い方をコメントで明示しているという。

 なお現在は、営業部門のマネージャーやリーダークラスを中心に約100名が日常的にダッシュボードを閲覧している。そのダッシュボードには、施策、受注、売上、ターゲット顧客のカバー率などのデータが可視化され、担当者がどのプロセスで立ち止まっているのかといった問題の気づきが早くなり、事実に基づいて助言するなどコミュニケーションもとりやすくなったとのこと。

 加えて実務面では、会議資料作成の工数削減につながっており、これまでは時間をかけて複数のシステムからデータを集めていた煩雑な作業が、現在ではダッシュボードのボタンをクリックするだけで完了するとしている。