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primeNumber、クラウドETL「TROCCO」でSAP連携コネクタなどを含むERPデータ活用パッケージを提供

大企業向けデータ分析支援「TROCCO Enterprise Offering」の第1弾

 株式会社primeNumberは22日、クラウドETL(Extract/Transform/Load)サービス「TROCCO(トロッコ)」において、エンタープライズ企業向けデータ分析支援ソリューション「TROCCO Enterprise Offering」を、5月1日より提供開始すると発表した。

 troccoは、データの収集・加工・連携を自動で行い、点在しているデータをひも付けることによって、より複雑で高度な分析を可能にするSaaS型のETLツール。さまざまなデータの連携・整備・運用を自動化し、迅速にデータ活用環境を整備できる点が特長で、従来はエンジニアが手作業で行っていたデータ統合作業の自動化を実現し、企業のデータ活用を推進するという。

 そのTROCCOでは2024年12月に、オンプレミス環境でTROCCOが利用できる「Self-Hosted Runner」をはじめ、さまざまな機能強化を発表していたが、今回はその際に発表された機能を含め、データ活用を必要とする企業に向けた機能群を、データ分析支援ソリューション「TROCCO Enterprise Offering」として提供することを発表した。

 第1弾としては、Self-Hosted RunnerやSAP連携、CDC(Change Data Capture:変更データキャプチャ)などの機能を「ERPデータ活用パッケージ」として提供する。

 Self-Hosted Runnerは、オンプレミス環境にある基幹システム系やプライベートクラウドといった、企業のインフラ環境内でデータ転送処理を行うエージェントを、利用企業が自ら管理できる機能。ファイアウォール内部起点でデータ転送を実行できるため、セキュアな環境を保ちながらハイブリッドなデータ運用が可能となっている。すでに、2025年1月よりトライアル参加企業の募集を開始していたが、5月1日より一般向けの提供を開始する。

 SAP連携コネクタは、SAP ERPやSAP S/4HANAからのデータ抽出に対応した連携コネクタ。TROCCOを通じて、基幹システムの持つ重要なデータを容易にデータベースやSaaS、DWH(データウェアハウス)へ統合し、全社的なデータ活用を促進するとした。なお今後は、増分転送にも対応する予定だ。

 また、データベースで発生した変更(挿入、更新、削除)をリアルタイムに近い形で検知し、DWHに連携するCDCのシステム構成を一新する。データベースの全テーブル転送が可能になるなど、機能面での向上に加え、大規模データも転送できるようになっているとのこと。