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パナソニックIS、「Oracle Exadata」のマネージドサービスを提供

 パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社(以下、パナソニックIS)は17日、パナソニックグループで培ったデータベース運用実績・ノウハウを活用した、Oracle Exadataのマネージドサービスを提供開始した。

 パナソニックISでは、Oracle ExadataはOracle Databaseに最適化されたデータベース基盤で、Oracle Databaseを利用する上で最もパフォーマンスを出すことが可能だが、その導入コストは決して安くはなく、これまでは限られた企業でしかその恩恵を受けることができなかったと説明。また、その性能を最大限に引き出すには、高いデータベースの知識と運用ノウハウ・体制が必要だとしている。

 こうした課題を受け、Oracle Exadataのハードウェアを顧客のデータセンターに配置することで、Oracle Exadataの機能をクラウドサービスとして利用できる提供モデルの「Oracle Exadata Cloud@Customer」を、パナソニックグループでの運用実績・ノウハウを蓄積したエンジニアが運用するマネージドサービスとして提供する。

 従来のOracle Exadataでは、ハードウェアやデータセンターの導入・運用が必要だったが、サービスではパナソニックISがクラウドサービスとして提供するため、顧客はハードウェアを意識する必要なく、オンプレミスのOracle Exadataと同一の機能を利用できる。

 パナソニックISでは2011年頃から、パナソニックグループ各社で利用する社内システムのデータベース基盤として、 オンプレミス環境のOracle Exadataを25台以上運用してきた。2024年2月には、Oracle Exadata上で稼働する数百におよぶ社内システムの2000を超えるデータベース環境を安定運用している。また、その中からコスト低減効果が見込まれるものを、Oracle Cloud上のOracle Exadata Database Serviceに移行を開始しており、2024年2月時点で年7000万円のインフラコスト低減を実現するなど、Oracle Exadata運用の豊富な実績・ノウハウを有しているという。

 サービスでは、専門的なスキルや知識が必要になるバックアップ・セキュリティ設定、監視やチューニング(SQLの改善、インデックス提案)などは、パナソニックISのデータベーススペシャリストが支援するため、そのノウハウを活用できる。

 第1号ユーザーとしては、株式会社プロトコーポレーションでサービスの採用が決定している。

 プロトコーポレーションが運営する中古車情報サイト「グーネット」には、常時50万件程度の情報が掲載されている。2014年にパナソニックISがOracle Exadataを導入後、バッチ処理やオンライン処理のパフォーマンスが最大5.3倍に向上するなど、大きな改善が見られたが、日々ビジネスが進化し、グーネットアプリのダウンロード数も700万件を超え利用が急増する中で、5年前に移行したOracle Exadataでは拡張性の面で限界に近づいていた。

 過去10年間の安定した運用実績への評価に加え、提供開始するマネージドサービスによって、Oracle Exadataの活用がさらに進むこと、またクラウドのメリットであるスケーラビリティを最大限に利用し、今後のビジネスの加速にも対応できることから、採用を決定したという。

 Oracle Exadataマネージドサービスの提供モデルは、Oracle Exadataを専有で利用(48カ月拘束)する専有モデルと、Oracle Exadataを複数社共有で利用する共有モデルの2種類。標準価格は月額約60万円から。