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フォーティネット、「FortiSASE」とWLANポートフォリオの統合などSASEソリューションを強化

 米Fortinet(以下、フォーティネット)は現地時間8月28日、SASEソリューション「FortiSASE」の機能強化を発表した。FortiSASEは既に、単一の統合エージェントによるハイブリッドワーカーの保護とブランチ向けのSD-WAN統合を実現しているが、今回の発表でFortiSASEの機能をさらに強化したとしている。

 機能強化では、FortiSASEとフォーティネットのWLANポートフォリオの統合が強化され、サポート対象もマイクロブランチや関連デバイス保護まで拡張した。FortiAP無線アクセスポイントは、マイクロブランチからSASE POP(Point of Presence)へのトラフィックをインテリジェントにオフロードすることで、IoTやOTデバイスを含むすべてのデバイスに対して、包括的でスケーラブルなセキュリティインスペクションを実現する。これにより、FortiSASEのユーザーは、既存のシンプルなクラウドベースの管理コンソールで、WLANポートフォリオも一括管理できるようになった。

 これらのアップデートはいずれも、フォーティネットの既存のマイクロブランチのユーザー向けサポートを補完しつつ、クラウドベースのセキュリティに新しいアプローチを採用したもので、他のアプライアンスやサービス追加の必要なく、サンドボックス、侵入防御システム、URLフィルタリングといったエンタープライズグレードの保護をマイクロブランチに拡張する。

 また、FortiSASEには、クラウドから提供されるさまざまなセキュリティサービスのひとつとして、FortiGuardを活用するDLP(データ漏えい防止)サービスが含まれ、これにより機密データをハイブリッド環境全体で保護できるようになる。今回、より広範なデータ識別子、ファイルタイプ、SaaSアプリケーションに加えて、偶発的なデータ漏えいを防ぐ高度なデータマッチング手法を追加した。フォーティネットはDLPを継続的に強化することで、クラウドアプリケーションに対する詳細で実用的なインテリジェンスと、新たな脅威への効果的な対抗を支援するツールを提供する。

 フォーティネットのDEM(デジタルエクスペリエンス監視)も、FortiSASEに統合された。ユーザー、フォーティネットのグローバルSASE POP、さらにはWebEx、Office 365、DropboxなどのSaaSアプリケーションのパフォーマンスに関する実用的なインテリジェンスが提供され、ネットワークやSaaSアプリケーションを包括的に監視できるようになった。さらに、エンドポイント監視も可能になるため、エンドツーエンドで可視化され、IT部門による復旧時間を短縮し、優れたユーザーエクスペリエンスの保証に必要な情報が提供されるとしている。