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LayerX、経費精算クラウド「バクラク経費精算」のインボイス対応を強化

申請した領収書上の登録番号を自動で読み取り、登録状況を判定

 株式会社LayerXは6月30日、クラウド型経費精算システム「バクラク経費精算」において、適格請求書等保存方式(以下、インボイス制度)への対応を強化したと発表した。申請した領収書上の登録番号を自動で読み取り、登録状況を判定する機能が標準機能として追加されている。

 これまで、税込3万円未満の取引の場合は、領収書がなくても一定の帳簿記載事項の記載のみで仕入税額控除が認められていたが、インボイス制度の開始に伴って、仕入税額控除を受けるには、金額の多寡にかかわらず、原則として適格請求書発行事業者が発行したインボイスの保存が必要になる。

 従来も、金額にかかわらず社内規定として領収書の提出を必須とする運用をしていた会社は多いため、領収書の回収に伴う業務自体には大きな変化は生じないと考えられているものの、受け取った領収書がインボイスの要件を満たしているかどうか、取引相手が適格請求書発行事業者であるかどうかを従業員が判定し、申請時に適格請求書発行事業者登録番号(以下、登録番号)を入力するのには一定の法制度理解を必要とするため、入力の手間の増加やミスの発生が想定されているとのこと。

 そこで今回のアップデートでは、領収書上の登録番号を自動で読み取り、登録状況を判定する機能を追加した。従業員が特に追加の作業を行うことなく、これまで通りの申請業務をするだけで法対応が完了するため、法制度理解の手間や手作業に伴うミスなどを削減できるという。

 なお、読み取られた登録番号と登録状況の判定結果は、申請者・承認者には表示されない。これは仮に、受け取った領収書がインボイスの要件を満たさない場合でも、経費精算の性質上、支払いの相手方にインボイスの再発行を依頼するのが現実的には難しいためとのこと。一方で、仕訳時点では経理担当者が領収書等がインボイスに該当するかどうかを把握して経理処理を判断する必要があるため、仕訳画面上で登録番号の有効性を自動で判定・表示する仕組みを導入している。

領収書上に登録番号が記載されていない場合:領収書から登録番号が読み取れなかった旨が表示され、適格フラグがオフになる
登録が有効な法人との取引の場合:仕訳画面上で登録番号と登録状況・登録事業者名が確認でき、適格フラグがオンになる