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リコー、高品質・低遅延の双方向ライブストリーミングサービスを提供 360°カメラの映像にも対応

 株式会社リコーは30日、高品質・低遅延の双方向ライブストリーミングサービス「RICOH Remote Field」を、7月1日から提供開始すると発表した。スマートフォンやウェアラブルカメラを用いた配信のみならず、360°カメラにも対応しており、現場の情報を丸ごとリアルタイムに共有できるという。

 RICOH Remote Fieldは、リコーのクラウドプラットフォーム「RICOH Smart Integrationプラットフォーム」を活用し、安定した接続品質で、映像・音声をリアルタイムかつ双方向に配信できるサービス。

 リコーがこれまでテレビ会議/Web会議システムなどで培ってきた、動画や音声などのメディア帯域制御技術により、高品質と低遅延を両立させている点が特徴で、4K(3840×1920ドット)対応により、従来の配信では実現できなかった詳細部位の共有が可能なほか、低遅延で安定した接続を提供できるので、業務を妨げにくい品質を実現しているという。また、4Gなどのモバイルネットワーク環境においても安定した接続が可能とした。

 カメラは、スマートフォンやウェアラブルカメラに加えて、リコーの360°カメラ「RICOH THETA」を利用可能で、360°のリアルタイム映像も共有できる。360°映像は、画角が限定されることなく現場の視覚情報を丸ごと共有できるため、見落としが発生しづらく、現場の状況を、臨場感を持って体感可能とのこと。

360°カメラとウェアラブルカメラの併用により確認作業を効率化

 なおライブストリーミングの映像は、PC、タブレット、スマートフォンのWebブラウザから視聴可能で、それぞれの視聴者が手元のデバイスで自由に視点を操作し、拡大縮小して視聴できることから、現場の作業者にカメラ操作の負担をかけることなく、受信する側が関心のある部分に集中し、リアルタイムでの状況把握を行える。

 リコーでは、適用例として、建築・建設土木業における遠隔臨場や安全パトロール、製造業でのリモート点検支援、小売業での遠隔商談などを挙げており、さまざまな業種での活用が可能とのことだ。

遠隔地からの状況確認・情報共有による業務効率化に貢献

 また今後は、対応デバイスの拡充や、接続可能人数の増加によるイベント配信への適用など、機能の拡充やサービス品質の向上に取り組みながら、多様な産業分野への提案を進めていく考え。さらには、高速・低遅延な5Gインフラの活用による、より広範な用途への展開も検討されている。