週刊データセンターWatch:

NTT Com、ゲットワークス、NTTPCの3社が業務提携、AI時代のコンテナ型データセンター構築など目指す

 NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)、株式会社ゲットワークス、株式会社NTTPCコミュニケーションズの3社は、戦略的業務提携の締結を発表した。今後のAI時代を見据えた、新たなITプラットフォームの構築で協力するとしており、具体的な目標にはコンテナ型データセンター事業の実現、AI運用に適したネットワークサービスの構築などを掲げている。

「AI-Centric ICTプラットフォーム」構想のイメージ

 3社連名の発表文によれば、業務提携に至った背景として、生成AIやAIエージェントの登場を挙げている。企業においてもAI利用は進展しているが、しかし業務機密を保持する観点から、AI学習用のデータを広くは公開せず、各社独自の環境で構築しているのが現状とされる。

 一方でAI運用の基盤となるデータセンターのインフラは、都市部への偏在が進むと、電力枯渇や建設コスト高騰が懸念される。よって地方を含めた分散化が大きな課題という。またAIは命令処理に際して外部システム連携を自律的に行う関係上、データ通信ネットワークのスペックとして低遅延かつ大容量を望む声がより大きくなるとも予想される。

 3社ではこうした諸課題の解決に向け、「AI-Centric ICTプラットフォーム」を構想。70拠点以上のデータデンターをすでに運営しているNTT Com、コンテナ型データセンターのノウハウを蓄積するゲットワークス、GPUクラウドの提供で高い実績を誇るNTTPCが協力して、構想の実現を目指す

 現時点で計画されている取り組みとしては、コンテナ型データセンターの設計・構築・保守・運用などを一貫して行う体制の構築、水冷GPUサーバーの本格提供が挙げられている。またGPUaaS(GPU as a Service)やNaaS(Network as a Service)を主眼としたAI時代に最適なネットワークサービス、高発熱サーバーに対応したITプラットフォームの提供も目指す。