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リコーとログビルドが「RICOH360」領域で協業、RICOH THETAのデバイスマネジメントなどを強化

 株式会社リコーは3月31日、株式会社log build(以下、ログビルド)と協業し、リコーの360°映像プラットフォーム「RICOH360」事業と、ログビルドのリモート現場可視化ソリューションとの連携を推進すると発表した。両社がそれぞれの知見を持ち寄り、建設現場において360°カメラをより使いやすくすることで、利用企業のワークフローのDX(デジタルトランスフォーメーション)に貢献するとしている。

 リコーではこれまで、RICOH360プラットフォームにおいて、主に360°カメラ「RICOH THETA」で撮影した画像の解像度を向上する機能や、現場を撮影すると自動でプロモーション動画を生成する機能を実装するなど、主に撮影後の画像の活用をサポートする「メディアマネジメント」の領域に力を入れてきたという。一方で、建設現場をはじめとしたオフィス外での活用の増加に伴い、より直感的に使いやすいUI(ユーザーインターフェイス)、ネットワークへの簡単な接続、複数デバイスの一括管理といった、「デバイスマネジメント」が求められているとのこと。

 協業対象のログビルドは、ゼネコン、ハウジング、リフォーム、リノベーションなど幅広い領域でリモート施工管理を実現するためのサービス「Log System」を展開しており、その中で、360°写真を活用した現場可視化ソリューション「Log Walk」を展開。そのデバイスとしてRICOH THETAが活用されている。

 両社では今回、建設業界におけるさらなるDXを支援するため、従来のRICOH THETAとLog Walkとの連携にとどまらず、RICOH360プラットフォーム事業とログビルドのサービスを掛け合わせることで、より建設現場のニーズに沿ったサービスを提供するとした。

 具体的には、360°カメラの使い勝手向上を目指したデバイスマネジメントを強化する新サービスの共同開発を図る。現場でのRICOH THETAの稼働状況を可視化するため、ハードウェアとデータのクラウド管理機能を搭載したアプリケーション「THETA Twin」をAPIとして提供し、物理デバイスの情報をリアルタイムで収集、クラウド上でバーチャルデバイスを再現する。

 RICOH THETAで撮影した画像・映像はTHETA Twin上に自動アップロードされ、デバイスそのものの管理、コンテンツの可視化を可能にするという。また、THETA Twin上から遠隔での稼働状況の確認や、ファームウェア、設定の更新が可能なため、現場に行くことなくRICOH THETAの最適な操作が行えるとした。

 あわせて、リコー、ログビルドの双方が知見を持ち寄り、ゼネコン、ハウジング、リフォーム、リノベーション領域への戦略的セールスアライアンスを開始するほか、ユーザーサポート領域では共同サポートを開始するとしている。