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リコー、バーチャルツアー作成サービス「RICOH360 Tours」を国内向けに提供

不動産物件の内見や施設紹介などで利用可能

 株式会社リコーは15日、従来は海外市場向けに展開していたバーチャルツアー作成サービス「RICOH360 Tours」を、同日より国内市場向けに提供開始すると発表した。

 「RICOH360 Tours」は、360°の画像で構成されるバーチャルツアーを制作・公開できるサービス。2018年5月から北米で展開していた「RICOH Tours」をベースに開発され、2020年7月に海外市場で提供を開始した。

 リコーの360°カメラ「RICOH THETA」とインターネットに接続されたPCまたはスマートフォンがあれば、誰でも簡単にバーチャルツアーを制作・公開できる点が特長で、不動産物件の内見や施設紹介など、さまざまな用途に対応する。

 1ツアーに挿入できる画像数、マップの画像数が無制限のため、広く、多階層の物件でも1つのツアーで完成させることが可能。静止画の組み込みにも対応し、360℃画像には適していない場所は通常のカメラで撮影した画像を利用できるので、バーチャルツアー作成のバリエーションが広がるとした。

 今回の国内市場への投入にあたっては、海外市場で求められる汎用的な機能に加え、新たに、AIが360°パノラマ画像にCG家具を自動配置する「AIステージングβ版」を追加した。また、リコー独自のAIによる超解像、明るさ補正、動画生成、画像切り出しなど、利便性の高い機能を利用できるとのこと。

 料金プランは、AIステージングβ版で利用できる画像数などの違いにより、「Proプラン」「Businessプラン」の2種類をラインアップする。いずれも公開上限数、月間PV上限数、データ保存量は無制限となっており、追加ユーザー数に応じた課金体系を採用していることから、小規模で利用する個人事業主や中小企業は、高機能なサービスをリーズナブルに利用できるとしている。

 なお国内では、2014年からバーチャルツアー作成サービス「THETA 360.biz」を提供しており、すでに不動産・広告・建設・教育など、さまざまな分野で活用されてきた。このサービスでは、大規模ポータルサイト等とのAPI連携、請求書払い対応など、日本市場に特化したサービス開発・展開をしてきたものの、公開上限数を気にせずにバーチャルツアーを作成したい、比較的小規模の職場でも気軽に利用したいといったニーズがあったとのこと。そこで新サービスの投入により、各企業のニーズや属性に適したサービスを選択できるようになったとアピールしている。

 価格(税別)は、Proプランが月額4500円、そのユーザー追加が月額2500円。Businessプランが月額7000円、そのユーザー追加が月額3500円。このほか、いずれのプランも、割安な年額払いが利用可能だ。