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サーバーワークス、中途採用者向け社内トレーニングを効率化する「AIトレーナーbot」を開発

 株式会社サーバーワークスは15日、中途採用者向け社内トレーニングプログラムをサポートする「AIトレーナーbot」を開発し、自社での運用を開始したと発表した。トレーニー(受講者)からの質問に自動で回答案を作成し、トレーナー(講師)がチェックして、問題がなければそのままワンクリックで返答できる仕組みを実現しているという。

 「AIトレーナーbot」は、生成AIを活用することで、トレーナーの指導業務における工数最適化と、質の高い学習機会の提供をサポートするAIアシスタントである。

 サーバーワークスでは中途採用者向けに、Amazon Web Services(AWS)の基礎スキルやプロジェクトマネジメントを学ぶ、4カ月の研修プログラムを実施しているが、その中で、プロジェクト管理ツール「Backlog」に投稿された受講者からの質問や成果物の投稿に対し、AIが過去のデータや文脈を深く理解した上で、最適な回答案を生成して提案してくれる。トレーナーはその提案内容をベースに、必要に応じて自身の知見を加えながら、質の高いフィードバックを効率的に作成できるとした。

 回答案は、受講者個々に期待する学習項目や、社内で策定した指導要領の内容を踏まえて自動で生成可能。また、普段業務で利用するSlackから1~2クリックの簡単な操作でBacklogに返答できるよう、作業が省力化されている点も特長だ。なお、内容については、トレーナーによる確認と、必要に応じた内容の編集工程も加えることで、効率と品質を両立している。

 このbotを利用することで、トレーナーは、反復的な作業から解放され、個々のトレーニーの状況に合わせた、よりきめ細かな指導やメンタリングに注力できるようになる点がメリット。また、誰でも一定水準以上のフィードバックを提供できるようになり、全社的な育成レベルを底上げできるとした。受講者にとっても、質の高いフィードバックを迅速に受けられるようになるので、学習効率を高め、早期の戦力化とエンゲージメント向上を実現するという。

 なお、サーバーワークスは今後、研修の習熟度を測るチェックリストの自動評価や、受講者が作成した設計書と実際のAWS環境との整合性チェックなど、さらなる機能拡張を計画しているとのこと。加えて、今回の取り組みで得た知見は、社内にとどまらず、社外の研修サービスへの応用も視野に入れているとしている。