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アルテリア・ネットワークス、Salesforce Service CloudでコールセンターCRMシステムを統合

 株式会社テラスカイは14日、アルテリア・ネットワークス株式会社が、セールスフォース・ドットコムの「Salesforce Service Cloud」を用いて、社内に併存していた複数の法人向けコールセンターCRMシステムを統合したと発表した。

 2014年に旧・丸紅アクセスソリューションズ株式会社と、旧・株式会社UCOMが合併して発足したアルテリア・ネットワークスでは、発足以降も電気通信事業を中核に、複数の事業会社の合併によって発展してきたが、近年では商材をまたいだ問い合わせや、複数の商材をまとめて提案を行う機会が増えてきていたという。

 しかし、コールセンターや顧客管理などのシステムは合併前のプロセスを踏襲していたため、商材・部署ごとに異なる個別のデータベースを検索したり、問い合わせ内容によって適切な部門にメールでエスカレーションしたりする必要があり、現場社員には大きな負担がかかっていたとのこと。

 そこで同社は、統一した顧客情報基盤を持つコールセンターシステムの構築を計画し、2020年4月から統合プロジェクトをスタートさせた。2021年2月には主要3部門の統合を終えており、統合後はService Cloudを通じて顧客対応およびエスカレーションを行っている。同社では、手動のメールによるエスカレーション業務と比較して、コールセンター部門で年間1500時間以上の作業時間の削減を見込むとした。また現在は、障害対応部門への利用範囲拡張を目指した開発が予定されている。

 なおアルテリア・ネットワークスでは、ビジネスプロセスにかかわるシステム「オペレーションサポートシステム」について、業務プロセスの見直しを含めて全社的な改革を進めている。同システムについて、同社はシステムの導入・刷新だけに終わらせず、内製を基本に継続的なシステム改善と、これによる迅速な業務改善と改革を行っているとのこと。

 今回のプロジェクトでは、Service Cloudの標準機能をベースに開発するとともに、「オペレーションサポートシステム」の運用管理を担当する「OSS開発推進部OSS企画課」が、テラスカイのSalesforce管理者向けトレーニングを受けて、システム内製化の仕組みを整えたという。

 テラスカイでは、環境の変化に対応すべき業務システム(SoE:System of Engagement)を、内製によって速やかに改善・発展できるよう、ノーコード/ローコードでの開発が可能なSalesforceの導入および人材教育、組織作りといった支援に注力しているとのことだ。

システム統合前の問い合わせ対応
統合された顧客情報基盤が中心となった問い合わせ対応